2003年12月号 | ||||||||||
リモートI/O R3シリーズ |
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(株)エム・システム技研 開発部 |
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昨今、PLCやパソコンのI/Oとして、リモートI/Oが幅広く活用されています。R3シリーズは、種類の異なる4~160点程度の信号を1単位として、分散設置する場合のリモートI/Oとして多くのメリットをご提供します。
1)ビルディングブロック方式を採用 コストの優位性、組み合わせ自在性を追求すると横連結方式(ベースレス)が有利ですが、あえてベースに必要なユニットを選んで組み合わせるビルディングブロック方式を採用しました。横連結方式では、ユニット間の電源接続や制御通信が、連結コネクタを複数経て末端まで連結することになり、信頼性の面で不安があるため採用しませんでした。 また、ベースの最小収容単位を2ユニットとすることによって、空きスロットを最小限におさえることができます。 2)ツーピースねじ端子 I/Oの端子台には、M3ねじ端子を採用しています。I/Oユニット1台で4、8または16点の信号を接続できるため、メンテナンス性を考え、端子台ごと取り外せるツーピース構造としています(図2)。 3)省スペース・取付姿勢 最小単位(2ユニット用ベース)の場合、縦取付(図3)では高さ130mm×幅56mm×奥行き120mmと幅を取りません。また図4に示すように、横取付けにすれば外部接続端子としても使用でき、センサや受信器からのパネル外部配線を直接接続する場合に便利です。 (2)I/Oユニット(表1) R5シリーズの場合と同様に、I/Oの組み合わせは自在です。またR5シリーズでは、アナログ量は1カード当たり1、2点であるのに対し、R3シリーズでは1ユニット当たり4、8、16点なので、点数が多いときコスト的により有利になります。また、各ユニットのチャネル間について、絶縁タイプと非絶縁タイプを用意しています。 アナログ入出力回路については、R5シリーズと同じ設計を採用しています。したがって入力チャネル間の絶縁耐力や相互干渉除去を徹底でき、リモートI/Oとしての優れた性能をお約束します。 また、通信ユニットとのデータ更新周期も格段に向上していますから、高速処理が要求されるデーターロガーなどに最適です。 (3)通信ユニット(表2) これもR5シリーズと同様に、各種のオープンフィールドネットワークに対応しています。また通信ユニットについては電源内蔵タイプを選ぶことができるため、通信+I/Oの最小単位において、コスト、スペース両面でのメリットが得られます。 また、通信ユニットの二重化(同種通信、異種通信)が可能であり、たとえばDCSなどお客様のシステムの動作とPCレコーダ(エム・システム技研製)によるロギングとを同一I/Oを使って実現できます。 R3シリーズでは、新たにLONWORKS対応用も準備します。LONWORKSはビルの空調や電力管理に幅広く採用されている通信プロトコルであり、温度入力用やマルチ電力用I/Oとの組み合わせにおいて、とくに有効と考えられます。 (4)制御ユニット R3シリーズでは、複数ループのアナログ連続制御、シーケンス制御そしてお客様のアプリケーションの組み込みを目的とした制御ユニットを開発中です。次の機会に詳しくご紹介したいと思います。
R1シリーズとR5シリーズに関しては、ともに販売開始より多くの貴重なご意見をいただいて参りました。それらのご意見をもとに、今回新たにR3シリーズを開発し、発売します。R1、R3、R5シリーズには、それぞれ特色をもたせてありますから、それぞれの特色を活かすようお使い分けいただくことによって、最大のパフォーマンスを発揮させることができます。 エム・システム技研では、今後もリモートI/Oシリーズの充実に努めて参ります。お客様各位から一層多くのご意見をいただきたく、よろしくお願いします。 ■ |
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