バッチ計装におけるアナログ信号の効率的利用
マルチループ用フィールドネット形変換器25・UNIT


(株)エム・システム技研 技術顧問 技術士

1.バッチプロセスの計装

 食品・薬品・樹脂・塗料などファインケミカル系の製造工業では、バッチプロセスが多用されています。バッチプロセスの具体例としては、1個の反応釜を使って多種類の樹脂を製造するプラントとか、原料調整・殺菌・発酵などの工程を連結して食品・薬品を製造するプラントなどをあげることができます。
 バッチプロセスの計装では、シーケンス制御の比重が大きいのは当然ですが、単にON-OFF信号による制御だけでは済まず、一般にアナログ信号(温度・圧力・流量など)の監視やステップ条件としての取り込み、また、これらのアナログ信号に基づくフィードバック制御との組合せが、必要になります。
 このように、ON-OFF信号と共にアナログ信号を効率的に取り扱いたいという要求を満足させるため、次のような計装システムが考えられています(文献1)。
 (1)DCS(分散形制御システム)
 (2)DCSの下位にPC(プログラマブルコントローラ)を使うシステム
 (3)プロセス制御用コンピュータの下位にDCSとPCを置いて、分散制御するシステム
 (4)パソコンとPCを組み合わせたシステム
 これらのシステムには、それぞれ得失がありますが、ここでは(4)パソコンとPCを組み合わせたシステムについて述べたいと思います(図1参照)。このシステ



 
次ページへ>

*. 本ウェブサイト上に掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。記載内容はお断りなしに変更することがありますのでご了承ください。

*. 本ウェブサイト上の表示価格には消費税は含まれておりません。ご注文の際には消費税を別途頂戴いたします。

MG 株式会社エムジー

Copyright © 1992 MG Co., Ltd. All rights reserved.