2.警報設定器の操作方法

 警報条件となる設定値の設定方法に着目して警報設定器を大分類すれば、アナログ設定形とデジタル設定形の2つになります。
 アナログ設定形とは、変換器でのゼロ・スパン調整と同様、計器前面のアジャスタ(可変抵抗器)で設定値を設定するタイプをいいます。また、その設定値をモニタするための設定モニタ端子(0~100%がDC0~10Vに対応)を有するタイプもあります。
 デジタル設定形は、サムロータリスイッチのアップ・ダウンボタン、またはロータリコードスイッチで設定値を設定するタイプをいい、常に警報設定値が目で確認できるメリットがあります。この場合、実際には設定値が%単位(0~99%の2桁、1%ステップ)で行います。実量で設定を行いたい場合にはパネル計器を用います。これは一般にスケーリング付きデジタルパネルメータと呼ばれている製品であり、警報付きのものはデジタルメータリレーと呼んでいます。これらの製品は0~100.0℃というように、普通3 1/2桁~4桁で実量表示します。

 3.製品紹介

 (1)小形プラグイン構造警報設定器

 メンテナンスはワンタッチで、取付場所を選ばないタイプです。薄形の場合、省スペースにも貢献します。小形プラグイン構造の警報設定器を用いることにより、コンピュータを用いたDDC(Direct Digital Control)システムとは独立して制御状態を監視するシステムが構築できます。また、シーケンサの周辺機器としても利用できます。

 (2)ラック取付・ラック収納形警報設定器

 ラック取付構造のタイプは、すべての配線を前面から行うことができ、入出力のチェックが容易にできます。
 ネスト取付のタイプは、コネクタケーブルを用いることにより、複数の警報器の出力を一括で取りだせますので、DCS(Distributed Control System)用警報設定器として使用することに適しています。

 (3)パネル計器

 従来から使用されてきたアナログ指示計器がもつ視覚的な量把握のしやすさを重視したバーグラフタイプのものと、読み取り値に個人差の出ないデジタル表示のデジタルメータリレーがあります。赤色LEDの使用で、遠くからでも鮮明で読み取り易くなっています。最近では、バーグラフとデジタル表示が一体になったタイプに人気があります。

 4.ヒステリシス機能

 警報設定器には、普通ヒステリシス機能が標準的に付属しています。ヒステリシス機能とは、警報を発生する設定点と警報を解除する復帰点に“ずれ”を置くことをいい、そのずれの幅をヒステリシス幅と言います。以下にその動作を説明します(図2参照)。

 上限警報時

 I.入力が増加して設定値を超えると、a接点がONになる。
 II.入力が減少して設定値よりヒステリシス幅だけ小さくなるとa接点がOFFになる。

 下限警報時

 III.入力が減少して設定値より小さくなると、a接点がONになる。
 IV.入力が増加して設定値よりヒステリシス幅だけ大きくなるとa接点がOFFになる。

     



















































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