インターカマ'92見学報告(期待と現実)

 プロセス計装制御技術協会(IPC)
 新技術専門部会  岡田 博司
(住友重機械工業株式会社)

 今回、エム・システム技研が主催したインターカマ'92視察団のIPCメンバーの一人として参加し、世界の計測、制御の現状を見てきました。
 なお、IPCの正式名は“プロセス計測制御技術協会”であり、計装エンジニアリング会社が参加している組織です。現在、私はIPCの新技術専門部会に参加しており、FIELD-BUSに関する調査を行っています。ドイツでは、PROFI-BUSというFIELD-BUSを進めており、どこまで進んでいるか興味をもっていました。また、システム構成機器について日本の計装メーカーと海外のメーカーとの技術レベルや方向性の差についても興味をもっていたので、今回の視察旅行を楽しみにしていました。
 10月5日、インターカマ'92に期待をもち、目的地ドイツのデュッセルドルフを目指して成田を飛び立ちました。3年ごとに開催される見本市であり、3年間の技術の進歩を集大成して1,500社くらいの出展が予定されていました。
 10月6日、7日、インターカマ'92を実際に見学。会場メッセの広さには驚かされました。幕張メッセの1.5倍はあるのではないかと思われるくらい広く、2日間かけても十分に見てまわったという感じがしないほどでした。計測、制御関係の見本市であり、主な展示物はセンサ、変換器、システム、アクチュエータおよび工事材などであり、出展物の多さには驚きました。また、日本の計測展ではあまり見ることのできないケース、ボックスおよびゲージ類なども出展されており一風変わった感じもしました。
 システム関係については、いろいろな会場に点在していましたが、日本でも使用されているHoneywell、Foxboro、Baileyなどのほか、Fischer、Siemens、Valmetなどのメーカーが出展していました。日本のメーカーでは、横河、三菱電機、富士電機なども出展していました。変わったものとしては、ワークステーションを利用してシステムを構築しているものがありました。日本では、ニューロファジーやAIという新しい機能を前面に出した展示が多いのですが、この展示会ではそのようなものはほとんど展示されておらず、たまに見かけるぐらいでした。新しいことにはすぐに飛びつく日本とは少し違うように感じました。
 FIELD-BUSについては、日本では自主的に進めることが多く、統一を進めてはいますがなかなかうまく行きません。ドイツのPROFI-BUSでは、各社がすすんで統一規格に参加し、各社製品間のネットワークが可能になっているようです。これについても国民性の違いなのかと考えさせられました。日本の計測展と比較をしてみると、インターカマでは、メーカーの出展が多く、部品の規格化が進んでいます。また、反面新しい制御にすぐ飛びつくことはなく、既存のものを大事にするという印象を受けました。
 最後に、今回の視察旅行においては大部分の行動が拘束されることなく自由であり、宿泊場所も2カ所と移動が少なく行動範囲を広げることができ、大変良かったと思います。また、10月6日のウエルカムパーティーにおいては、エム・システム技研の計らいで私の誕生日を約50名の方々に祝っていただき、インターカマと同様に良い思い出になりました。本当にありがとうございました。


第2回インターカマ視察ツアーに参加して

英和株式会社 徳山営業所
鳥山 卓三

 まず、今回参加させていただき、エム・システム技研の関係者の皆様にお礼申しあげます。また、視察時にも私にとっては初めての海外出張にお世話をしていただき厚くお礼申しあげます。
 さて、首記に関する紀行文とのお話ですが、そのような才能がありませんので、所感を述べさせていただくことにします。
 インターカマ展示会で感嘆したことは、スケールの大きさは全員が同感であったに違いないと思います。説明にもありましたが、晴海の会場(今は幕張メッセですか)の5から6倍くらいの大きさで、とても全て見学できるすべもないので要所を決めて

     
<前ページへ次ページへ>

*. 本ウェブサイト上に掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。記載内容はお断りなしに変更することがありますのでご了承ください。

*. 本ウェブサイト上の表示価格には消費税は含まれておりません。ご注文の際には消費税を別途頂戴いたします。

MG 株式会社エムジー

Copyright © 1992 MG Co., Ltd. All rights reserved.