ガス燃焼制御の大幅レベルアップを実現する 新型ガスバーナー用コントロールバルブ『デルコン』の開発

清水 昭史
しみず しょうじ
大阪ガスエンジニアリング(株)
取締役 エネルギー機器営業部長


渡辺 英二
わたなべ えいじ
大阪ガスエンジニアリング(株)
エネルギー営業部 主任


 はじめに

 近年エレクトロニクスの発展はすばらしいものがあり、ガス燃焼設備の燃焼・温度制御の分野でもこの新しい技術がかなり活用されてきています。しかし、要素技術において進んだ部分と、そうでない部分とがあり、制御系全体としてレベルアップしたかというと必ずしもそうではありません。今回とくに20年来進展のないコントロールバルブ部に着目し、エム・システム技研、横井機械工作所および大阪ガスエンジニアリングの3社が協力してガスバーナー用新型のコントロールバルブ“デルコン”を開発しました。
 一方、通産省は、天然ガスを日本の基幹エネルギーのひとつとして位置づけました。東京、名古屋、大阪の各ガス会社は、すでに天然ガス転換を完了し、産業用を中心にその需要拡大をはかっています。現在、各地のガス会社も天然ガスへの転換計画を推進しており、東海道縦貫パイプラインの計画も浮上しています。
 このように、業務用、産業用エネルギーとして天然ガスはますます増大していくと考えられ、ガスバーナーの需要が飛躍的に増加すると見込まれます。

 1.デルコン開発のねらい

 新型コントロールバルブ“デルコン”の開発のねらいは、現在使用されているコントロールバルブ部のもっている問題点をすべて解決することにあります。
 現在、最も多く使用されているガス量、空気量のコントロール部は、バタフライバルブであり、これにコントロールモータを機械的に連動するように(リンケージにて)接続し、温調計からの信号により駆動しています。
 このコントロールモータとバタフライバルブとをリンケージさせた方式には、以下の問題点があります。
 I.バタフライバルブは、弁開度に対する通過流量の関係がリニアでない。
 II.コントロールモータ自体が大きく、かつ、取付方向に制約がある。

     
 

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