からの制御信号を一方のデルコンに送り、このデルコンの出力信号を他方のデルコンの入力信号とすることにより、電子リンケージができあがります。
 電子リンケージにすると、バルブの流量調整が簡単になるだけでなく、メンテナンスが楽になるほか、ガス、空気配管の相互の位置関係の制約がなくなるなど多くのメリットがあります。
 図8に示すようにガス用、空気用のそれぞれのデルコンのゼロ、スパン調整を行うことにより、ガス量調整および空燃比(*3)調整が簡単にできます(*用語説明参照)。
 ガスの必要燃焼量に見合うように、ガス用デルコンのスパン調整を行い、次にバーナーのターンダウン比に合わせてゼロ調整を行います。次に空気用デルコンのスパン、ゼロ調整により各ポイントの空燃比を計画どおりに設定します。これらはすべてアクチュエータの調整ボリュームを回すことにより簡単にできます。

 6.デルコンの使用例

 (1)パッケージバーナー

 燃焼用空気ブロア付のパッケージバーナーのガスコントロール用に従来はバタフライバルブ、リンケージ方式が採用されていましたが、これをデルコンを使った制御に変更しました(図9参照)。
 空燃比の制御は、温調信号をガス用デルコンに入力し、これをさらにブロアモータのインバータ制御に連動させています。
 デルコンを使用すると下記のような利点が得られました。
 I.ガスの小流量制御性能が良くなり、従来のバイパスラインが不要となった。
 II.デルコンとインバータの連動制御により空燃比制御性能が良くなった。
 III.小流量の制御ができるようになったため、高カロリーガスにも制御弁を取り換えずに対応できるようになった。
 IV.バーナー全体をコンパクトにまとめることができた。

 (2)フィードフォワード制御

 ガス流動層焙煎機においては図10に示すように、多段階の短時間変更を伴なうヒートパターンによって胡麻や豆類の焙煎が行われます。
 ここでは秒単位の早さで温度変更が必要なため、従来のフィードバック制御では、系全体の温度応答速度が遅いという問題があります。今までは温度センサにて熱風温度を検知し、温調計で設定温度に対して、現在高いのか、低いのかを判断し、ガス量の調整信号をコントロールモータに送り、バタフライ弁を駆動して、ガス量を変化させています。この結果熱風温度が設定温度に近づきます。これ

     









用語説明

[*1]バルブの流量制御特性
 バルブの開度に対する、流体の通過流量の関係をいい、この両者の関係が直線的に(リニア)に変化するバルブが使いやすい。

[*2]ターンダウン比
 バーナーの本数またはノズルを交換することなしにとり得る負荷の調整可能範囲。

[*3]空燃比
 燃焼に使用した燃料に対する空気の質量割合。

















<前ページへ次ページへ>

*. 本ウェブサイト上に掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。記載内容はお断りなしに変更することがありますのでご了承ください。

*. 本ウェブサイト上の表示価格には消費税は含まれておりません。ご注文の際には消費税を別途頂戴いたします。

MG 株式会社エムジー

Copyright © 1992 MG Co., Ltd. All rights reserved.