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ネットワーク統合形計装コンポーネントMsysNetシリーズ

 現在、マルチループのDCS(分散形制御システム)が計装の主流となっています。しかし、LSIの高機能化・高密度化等の技術革新によるコンピュータのダウンサイジングに伴って、計装システムのダウンサイジンングが目前に迫っています。このような背景において、エム・システム技研は1ループ単位に分散したスーパーDCS(超分散形制御システム)を包含した“ネットワーク統合形計装コンポーネントMsysNet”を提唱し、今回の「'93国際計測工業展」にその概要を展示します。
 MsysNetシリーズは、計装システムにおける最小単位のコンポーネントである変換器にネットワーク機能を持たせ、さらに計装に必要な諸能を標準化した幅広いコンポーネント群で構成されています。そして、プロセスからの信号やコンピュータからのデータは時分割で順番にMsysNet(計装LAN)上に送信され、MsysNetに接続されている機器はこれらのデータの中から必要なものを選んでデータ処理を行った後、プロセスや他のコンピュータシステムに出力します。すなわち、プロセス入出力用機器や各種のインタフェース機器類をMsysNetに接続しておけば必要なデータを自由自在に扱うことができます。このようにMsysNet内で送受信されるデータをユーザーが管理する必要がありませんので、MsysNetはユーザーにとって万能通信路と言えます。
 MsysNetで実現できる機能システムとしては、スーパーDCS、SCADA(スキャダ=SP値設定方式制御およびデータ収集システム)、多重伝送、テレメータ、テレカプラがあります。そして、これら機能システムを混在して使用することができ、これがMsysNetの最大のメリットです。
 MsysNetに包含されているスーパーDCSは小規模専用のDCSではなく、1ループから数百ループまでの拡張性を持ったオールマイティーの超分散制御システム(1制御出力から対応可能)です。ここではMsysNetを使った機能伝送によりリモートPI/OとマルチループDCSを実現しています。また、シーケンス制御にはラダー表現に加えてステップコマンドを追加したので、シーケンス設計が極めて単純に行えます。
 テレメータインタフェースをMsysNetに接続することでテレメータが実現できます。専用回線用モデムには50bps、300bps、1,200bps、そして音声・データ同時通信モデムと豊富に揃えています。また、構内の電話回線の予備線を利用することで構内多重伝送ができます。
 テレカプラインタフェースをMsysNetに接続することでテレカプラシステム(電話回線を利用した遠方監視・制御システム)が実現できます。このシステムにより、専用回線を常時使用せずに、必要に応じて遠方のリモート監視やリモートメンテナンスができます。ここに紹介したのはMsysNetの特長の一部です。MsysNetシリーズはこのほかにも従来のDCSでは実現できなかった様々な問題を解決できる次世代の計装システムです。
 地価や建築費が高くなってきて、スペースを有効利用したいという希望は年々高まってきています。このため、工場やビルの計装盤もより小さくしたいという要求があります。それにこたえるためには、より高密度に実装でき、スペースが最小になるような変換器が必要です。
 エム・システム技研は豊富な実績があるエム・ユニットの技術をもとに、エム・ユニットのほぼ半分の大きさ(幅26mm)の省スペース形変換器F・UNITシリーズとH・UNITシリーズを用意しています。これらの変換器は独特のプラグイン方式と、密着取付けを可能にした省エネルギー回路設計で占有パネル面積を最小にできます。また、DINレール取付けと壁面取付けができる共用設計となっています。
 F・UNITシリーズはカップル変換器や測温抵抗体変換器などセンサ入力変換器をはじめ、PT・CT変換器、ディストリビュータ、警報設定器、パルス関係の変換器、演算器を含む特性変換器など、豊富な機種を揃えています。また、DC24V電源仕様のほか、AC電源にはスイッチング電源仕様(AC85~132V)を用意し、様々な交流電源仕様に対応でき、海外向け設備などにも有効です。
 H・UNITシリーズはF・UNITシリーズにある様々な機種のほか、空電変換器、電空変換器を揃え、電気信号と空気信号の相互変換も可能です。

     
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