ニュープロダクト

腐食性流体の高精度流量制御に適したプラスチックバルブ アサヒAV調節弁


1.開発のねらい

 旭有機材工業は1952年にプラスチックバルブの製造・販売を開始して以来、今日まであらゆる産業の高度化、自動化に対応してきました。とくにプラスチックバルブについては、その優れた耐食性により化学工業の発展に欠くことのできない操作端として実績を重ねてきました。しかし近年、各種化学プラントや上下水道などで全自動管理システムが普及するなか、プラスチックバルブに対しても精度の高い流量調節が要求されるようになりました。そして、従来のプラスチックバルブ(ボール弁、バタフライ弁、ダイアフラム弁など)は高精度な制御ができないため、計装配管の操作端としては不適なものになってしまいました。
 一方、金属調節弁で腐食性流体を制御する際、高耐食性金属の使用を強いられ、高価な割には寿命が短く、またメンテナンスにも多大の費用と時間を費していました。
 この2つの問題点(制御性、耐食性)を同時に解決したのがアサヒAV調節弁です(図1参照)。

 2.構造と特長(図2参照)

 (1)優れた耐食性

 接液部にはすべて耐食性樹脂を採用しており、とくにゴム材質については薬液に応じ各種製品を揃えています。耐酸(塩酸、硫酸、硝酸ほか)、耐混酸(硝弗酸、硫酸クロム酸ほか)、耐アルカリ(苛性ソーダ、苛性カリほか)、耐塩素(塩素水、次亜塩素酸ソーダ、海水ほか)用などがあります。

 (2)大きなレンジアビリティと高精度流量制御特性

 従来の調節弁はプラグが針状や紡錘状に滑らかに形成されていますが、AV調節弁ではプラグ先端に鋭利な鍔部を設けています(図2参照)。そのため流体が通過する際、流体の粘性抵抗が除去され、主として圧力抵抗のみがプラグに作用します。したがって、低流速から高流速にわたって流量係数が安定し、開口面積に比例した流量が高精度かつ広範囲に得られます。このプラグ形状については7~8年の実績があり、摩耗や損傷などの心配はありません。また、プラグとオリフィス管のサイズを変えることにより各種Cv値に対応できます(図3参照)。

 (3)独立したシ-ル構造により弁座漏れなし

 従来の調節弁では、プラグと弁座の接触により閉止していたため、  

     























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