す。このため、制御出力のバックアップとPV値の表示をコンパクトで高密度実装可能なハードウェアで実現できる製品の開発を検討していました。
一方、エム・システム技研にあっては、変換器やインタフェースなどの専門メーカーとしてその技術力に対する計装業界での評価は高く、その製品群の中には今回開発したハードウェアシステムの一部がすでに実在していました。さらに、両社での技術的な検討を経た後、双方のニーズとシーズが相まってこの“DCS制御出力バックアップ操作器(形式:11JB)”の開発、製作、実機テストが進められ、商品化に至りました。なお、両社の共願にて本件に関する特許も申請中です。フィールドテストは東北石油仙台製油所のメンテナンス専用DCSのキャビネットに実装して行われ、現在も継続してランニングテスト中です。

 2.開発のねらい

 11JB開発のねらいは以下のとおりでした。
 I.小型、超軽量、高機能、高信頼性を有するハードウェアを基本条件とし、CRTオペレーション型DCSにおけるループ単位のコントローラ操作信号をバックアップする機能およびプロセス変量(PV)のデジタル表示機能をもつ安全性の高いバックアップ操作器であること。
 II.DCSメーカー各社の製品と自在に接続可能な操作器であること。
 III.ダウンサイジングの観点から、DCS筐体(キャビネット、キュービクル、ロッカーその他)への多量台数の収納およびコネクタによるスペース削減を実現すること。
 IV.常時、出力回路の一部として動作状態にあり、DCSのコントローラ操作信号(OP)、プロセス変量(PV)を表示することによって、コントロールループ(DCSコントローラ)とバックアップ操作器との間で1対1対応が確認できること。
 V.電源故障やバックアップ操作器自体の故障により、DCSコントローラの操作信号に外乱を与えることなく、あくまでDCSコントローラのバックアップ操作器としての機能を全うすること。
 VI.エム・システム技研が有する既存の製品をベースとし、技術的に確立された回路素子を用い、さらに高品質を確保するため最新技術をも取り入れた製品であること。
 VII.メンテナンス性に優れ、運転中に万一本操作器自体が故障した場合は簡単に取替えが可能であり、1台ずつ個別に対応可能なこと。
 VIII.価格が低廉であること。

     

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