を受けてのバックアップ操作。
 VII.バックアップ時の動作アンサー信号。
 VIII.バックアップ出力の動作確認
 (a)下記各種動作形態別。
 ●入力値と同じ値をバックアップ出力値にする場合。
 ●設定時間だけ前の入力値をバックアップ出力値にする場合。
 ●設定されている絶対値をバックアップ出力値にする場合。
 (b)スライドバック動作の有無別。
 ●スライドバック動作なしの出力値。
 ●スライドバック動作ありの出力値。

 (2)安全性確認テスト

 I.発信器からの信号を既存DCSから本バックアップ操作器に分岐した場合に相互干渉がないことの確認。
 II.本バックアップ操作器用電源を“断”にした場合にもDCSコントローラからの出力信号が操作端に今までどおり伝送されていることの確認。
 III.“バックアップ出力”を“入力値と同じバックアップ出力値”に設定し(当製油所においてはすべてこの使用方法をとっている)、リモート運転中、カスケード/マニュアル切換えスイッチを“マニュアル”に切換えたときにも、DCSからの切換え前出力値と同じ値を出力することの確認。
 IV.DCS側ではコントロールバルブの“正”、“逆”動作を考慮して、CRT画面上の0%が「全閉」、100%が「全開」と表示するようにソフト処理しています。
本バックアップシステムについても、DCSと同様の扱いになるよう、“設定ピン”の選択によってマッチングさせることにしています。
“正”、“逆”それぞれに設定してDCSと同一動作となることの確認。
 V.コネクタピンに経時劣化がないことの確認(材質確認含む)。
 VI.運転中に本バックアップシステムをネストから引き出したり、各部に触れても、DCS側およびバックアップ操作器自体の動作に異常を来たさないことの確認。
 VII.ノイズ対策が取れていることの確認。

 おわりに

  約20年の間に分散制御システム(DCS)は、処理能力、記憶容量、伝送速度、高機能性と目を見張るほどの高度化を果たしてきました。
 DCSはプロセスプラントやオフサイト設備の制御・監視を主目的に開発されたこともあり、高信頼性、冗長化の拡充、メンテナンス性の向上など安全面については格段に考慮されています。
 しかしながら石油精製の製油所において、第一に成すべきことが“安全の確保”であり、“環境の保護”ということを考えると、現状DCSではまだ十分とは言えません。万が一にもトラブルを発生させてはならないことは、システムを預る計装エンジニア一人ひとりが肝に銘じている事項です。このたび、エム・システム技研と三菱石油エンジニアリングにて共同開発した“制御出力バックアップ操作器(形式:11JB)”は、DCSの“安全計装”の一部を補完するものとして強く期待される製品です。様々な、ユーザーの各種のニーズに対して多様に対応することが可能であり、安全計装の実現に大いに貢献してくれることを、関係した者として念じています。

 本記事についての連絡先

 三菱石油エンジニアリング(株)
 仙台事業所 計装グループ 主査 小林康雄
 〒985 宮城県仙台市宮城野区港5丁目1番1号
 TEL.022-367-1055
 FAX.022-367-8469

          
<前ページへ次ページへ>

*. 本ウェブサイト上に掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。記載内容はお断りなしに変更することがありますのでご了承ください。

*. 本ウェブサイト上の表示価格には消費税は含まれておりません。ご注文の際には消費税を別途頂戴いたします。

MG 株式会社エムジー

Copyright © 1992 MG Co., Ltd. All rights reserved.