2.プロセス計装の世界は、昔も今もPID制御

 図2に示すように、今でも単純PID制御の比率は95%です。このPID制御の周辺に、いろいろな機能をつけ加えたアドバンストPID制御の比率は4%です。すなわち、制御ループの99%はPID制御で間に合っています。
 昔のPID制御と現在のデジタル化されたPID制御の違いが何か、考えてみましょう。

 空気圧式計器

 1950年代以前から1970年代までは、0.2~1.0kgf/cm2の空気圧信号を使用し、指示、記録およびPID制御をすべて機械的に行う空気圧式計器が使われました。
 PID演算は、ベローズ(金属製の提灯のようなもの)とレバーおよび微分時間や積分時間を決める絞り弁を使って実現していました。

 電子式計器

 1960年代から1980年代までは、トランジスタやアナログICを使用した電子式計器が販売されてきました。
 PID演算には、演算増幅器と抵抗・コンデンサを使用しています。機械式に比べて演算のコストが低いので、空気圧式PID調節計の欠点をかなり解消できました。

     





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