多目的計装コンポーネントMsysNetシリーズ
MsysNetシリーズとスーパーDCS
連載 第5回



(株)エム・システム技研 取締役開発部長


 スーパーDCS(超分散形制御システム)は、1制御出力単位にハードウェア(制御カード)が分割されています。今月は、この超分散化されたハードウェアを使用して、マルチループ制御やリモートI/O接続を行うときに重要な役割をもつ「機器間伝送機能」の概要を紹介します。
 10月12日から始まる「'93国際計測工業展」には、スーパーDCSを含むMsysNetの全システムを展示する予定です。

 1.スーパーDCSによるマルチループ制御

 MsysNetシリーズのスーパーDCSでは、1台の制御カードで通常のPID制御のほかに、カスケード制御や比率制御のような2個の測定値(PV)と1個の制御出力(MV)によるPID制御ループが構成できます。プロセス制御に使用される全PID制御ループの大部分(おそらく95%以上)は、この構成で間に合います。この場合には、1制御出力単位に超分散化されているスーパーDCSは、最適な制御システムと言えます。
 しかし、たとえ使用頻度が少なくても、3個以上の測定値が必要な場合や2個以上の制御出力が必要なケースにも対応できなくては、DCSとは呼べません。また、シーケンス制御が主体になる場合には、多数のアナログ・デジタル入出力点を処理する必要があります。
 そのために、MsysNetシリーズの制御カード(形式:18MA)では、直接、フィールド端子により入出力する以外に、通信ラインを経由して他の入出力ユニットと信号をやり取りできるようになっています。

     



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