多目的計装コンポーネントMsysNetシリーズ
MsysNetシリーズとスーパーDCS
連載 第6回



(株)エム・システム技研 取締役開発部長



 計装エンジニアリングには次の作業が必要です。
 ●計装フローシートの作成
 ●機器の仕様決定
 ●制御カードのパラメータ(データ)設定
 ●制御システムの総合テスト
 ●試運転時のチューニング
 今月はこれらのうち、主としてスーパーDCS(超分散形制御システム)に特有の事項を解説します。
 10月12日から始まる「'93国際計測工業展」には、スーパーDCSを含むMsysNetの全システムを展示する予定です。

 1.構成機器の決定

 はじめに計装フローシートをもとにして、構成機器の仕様を決定します。
 構成機器を検討するとき、図1のように、全システムを監視・操作部、入出力・制御部およびフィールド機器に3分割するとエンジニアリング作業が容易になります。

 (1)監視・操作部

 監視・操作用のパソコンは、図2に示すようにコンピュータ インタフェース(形式:22LC)を介して計装用LAN(MsysNet)に接続されます。
 I.コンピュータ インタフェース(形式:22LC)の機能
 22LCは、計装用LAN(MsysNet)上のデータを入力して自己のバッファメモリの値を常に最新の状態に更新しています。上位のパソコンからデータの送信要求を受けると、22LCはバッファメモリの値を即座に返します。
 上位パソコンからMsysNet上にデータを送信するときは、22LCがいったんデータを受け取り、タイミングを見計らって、計装用LAN(MsysNet)上に送信します。
 II.パソコン用監視・操作ソフト
 パソコン用の監視・操作用パッケージソフトには、当社製品と他のシステムメーカー製品があります。ユーザーは、これらの中から、自社のアプリケーションに最も適したものを選択できます。
 現在、日本で入手可能な監視・操作用パッケージソフトは10種類程度ですが、アメリカでは、100種類以上あるといわれています。これらとMsysNetシリーズを組み合わせるためには、MsysNet専用のI/Oドライバソフトを組み込まなくてはなりません。当社ではパッケージソフトメーカーから要求があれば、I/Oドライバソフト開発用の外部仕様書を提供しています。

 (2)入出力・制御部

 図2を参考にして、制御カード、リレーカードおよび各種入出力(I/O)ユニットの台数を決めます。

 I.制御ループの決定
 まず、PID制御ループの制御出力(MV)の数に注目し、その

     




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