2.超分散形制御システム スーパーDCS

スーパーDCSの出現は歴史的な必然性

 1制御出力単位に制御用コンピュータを分散化したDCSを米語圏では、Super DCS(超分散形制御システム)と呼びます。
 上図に示すように、1台のコンピュータで処理する制御出力数は、コンピュータの進歩およびICの高密度化に比例して少なくなってきました。1960年代に出現したDDC(Direct Digital Control)システムは、1台のコンピュータで全工場の操作端(コントロールバルブ)のPID制御を行っていました。
 しかし、この1台のコンピュータが故障すると制御が全滅するために、1975年に、コンピュータを複数台使用して故障時の危険分散を行う大規模DCSが出現しました。その後、1台のコンピュータで処理する操作端の台数がだんだん少なくなり、1980年代の初期に、ワンループコントローラが出現しました。しかし、このワンループコントローラは、それまでのアナログICを使用した電子式コントローラの後継機種として位置付けられたため、DCSとして使われることはありませんでした。

フィールドバスの出現により、スーパーDCSが具体化

 1993年の国際計測工業展で展示されたフィールドバスは、伝送信号をデジタル化すると同時に、制御機能を伝送器やポジショナに内蔵させることを目的にしています。デジタル伝送を行うときに必須となるマイコンを利用すれば、プログラムをEPROMに搭載するだけで制御機能を持たせることができ、製造コストは変わりません。
 一方、監視・操作部には、高速で高機能化されたパソコンが使用されるのは必然の流れです。
 エム・システム技研では、フィールドバスの2つの目的のうちの1つである“制御機能を変換器に収納する”ことでスーパーDCSを実現しました。

     
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