スーパーDCS用
スーパーDCS用
監視操作パッケージ・ソフト(形式:SFD)


(株)エム・システム技研 開発部 主管技師


 はじめに

 コンピュータのプロセス制御への応用は1950年代後半に米国で始まっています。コンピュータは最初、制御ループの設定値制御やプラントのデータロギング用として使われました。続いて、1台のコンピュータがすべての制御ループの出力を制御する集中制御方式が実用化しました。
 1970年代になると、半導体技術の進歩によってコンピュータが小さなLSIとなり、マイコンとして登場してきました。そこで、高価なコンピュータを用いず、低価格のマイコンを複数個使用し、各マイコンが数ループ単位に制御を分担する分散形制御システム(DCS)が開発されました。計装制御システムの機能分散や危険分散設計に柔軟に対応できるDCSの全盛時代は現在もなお続いています。
 1994年の現時点では、メモリやマイコンなどの半導体の集積度はさらに進んでいます。たとえば、32ビットの高性能パソコンが低価格になり、オフィスではごくあたり前に使われています。こうした半導体技術の進歩を取り入れて、エム・システム技研では究極の分散制御方式である、1つのCPUに1ループの制御を受けもたせる超分散制御方式をスーパーDCSとして提案しています。
 スーパーDCSでは、制御ユニットに入力用変換器(カード)と制御カードという2枚のカードの組を複数組収納する構造をとっています。入力用変換器の入力端子に受信した現場信号は信号変換されたのち制御カードに渡されます。制御カードの内部にあるCPUは、入力信号を設定値に追従させるようにPID制御演算を実行し、制御カードの出力端子から制御出力として送出します。
 スーパーDCS用オペレータ ステーションとしてはパソコンやワークステーションを使用します。ここで必要になる監視操作用パッケージ ソフトとして特長のある製品が各社から発売されています。ユーザーはこれらの製品の中から要求機能にあうソフトを自由に選択できます。エム・システム技研では、制御ユニットの通信インタフェースをオープンにして、できるだけ多くのパッケージ ソフトが使えるように配慮しています。
 ここでは、監視操作パッケージ  ソフトの1つとしてエム・システム技研のスーパーDCS専用の監視操作用のパッケージ ソフト(形式:SFD)を紹介します。

 監視操作パッケージ ソフト(SFD)の概要

 スーパーDCSの構成例を図1に示します。エム・システム技研の監視操作パッケージ ソフト(以下SFDと略称)はパソコンに組み込まれ、コンピュータ インタフェースを経由して計装用LAN(MsysNet)につながっている最大20台のスーパーDCSの制御ユニットと

     

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