1995年 新年のごあいさつ

宮道 繁
みやみち しげる
(株)エム・システム技研 取締役社長


 あけましておめでとうございます。
 円高と産業空洞化が広がる多難な年明けとなりました。計装業界は新しいフィールドバス時代を迎えるための模索の段階から、本格的な国際規格の完成へ向けて動き出しました。
 ここへ来て電話回線の解放に続き、PHP(パーソナル ハンディテレフォン システム)の普及への条件が整備されつつあり、通信技術の高度化とその先にあるマルチメディアが少しずつ見えてきました。
 エム・システム技研は市場に豊富に出回り始めた通信用ASICを活用して、従来の変換器の機能や演算機能に加えて通信機能を実装したプラグインユニットの開発を体系的に進め、計装の世界に新しいマーケットを創造しようと活発な活動を進めています。
 約3年前に始めたこの『MS TODAY』にご紹介してまいりましたMsysNetシリーズがこれです。中でも電話回線を伝送媒体としたテレメータユニットやテレカプラユニットは集中管理を工場の外まで広げ、それも手のひらサイズユニットで手軽に実現できるようになっています。
 テレカプラは通常の電話と同じ要領で分散配置したユニットにダイヤルすることで1箇所から全ユニットを呼び出し、計測値や状態信号を観測します。観測の管理をパソコンでするときはインタフェースユニットを介して接続することで容易に実現します。
 パソコン側は急速に高機能化が進み、Windowsのような便利で安価なOSが広く普及してユーザー側で自由に加工できるようになりつつあり、時代の移り変わりを痛感いたします。
 まもなくスーパーDCSユニットのデバッグも終了し、出荷を開始いたします。
 中小規模の計装システムから大規模システムまで経済性を失わないものであることはこの『MS TODAY』にご紹介してまいりました。
 今年は、業界の皆様に合理的で高機能な計装システムをプラグインユニットで手軽に実現いただける夢のような環境が整います。読者の皆様にはいよいよ本領を発揮いただけるときが来たということではないでしょうか。
 ぜひこれからも『MS TODAY』のご愛読をお願い申しあげます。

     

宮道 繁


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