'95 ISAショー視察ツアーに参加して
大倉インテックス株式会社
中野 勝


 日々の仕事の中で、さらなる製品価格の低下が求められています。国内メーカーに比べて海外メーカーの方が安いと言われる中で、実際に米国の製品がどれだけの機能を持ち、完成度がある物がどのくらいの価格なのか、そんな漠然とした思いで、ISA視察研修ツアーに参加しました。
 出展者数が約800社、大規模な展示会のため2日間で何とか見るようにしたという感じです。'95国際計測工業展(JEMIMA)の出展社数は147社ですから、その規模の大きさをご理解いただけると思います。
 第一印象として、「米国の工業計器メーカーは元気で活気がある」そんな印象でした。その中でもすでに聞いていたとおりPC計装が花盛りで、なにやらソフトとハードをシステムとして組みあげる会社(システムインテグレータと呼ばれる会社)が多数出展していました。日本においても、今後、ますますユーザー側のプラントメーカーとシステムインテグレータとが棲み分けをして行くことになるのではないかという印象を持ちました。
大倉インテックス社の商売上、ローカルセンサの流量計を中心に見ました。その中でコリオリ式質量流量計が各社独特なチューブ形状であり、また低価格であることが印象的でした。今後、低価格になって、より一般的な流量計として採用されて行くことになると思いました。
 冒頭に書きましたが、製品価格は確かに安く、見たところ機能、精度、完成度も良いとの印象を受けました。しかし、日本の市場において技術的なバックアップやメンテナンス体制などにどのようにするのかによって、ユーザーに受け入れられるか否かが決まるように思います。


'95 ISAショー視察ツアーに参加して
PPIネットワールド
本間 忠一


 記念すべき第50回のISAショーにエム・システム技研の視察研修ツアーに初参加できたことは、非常に有意義でした。以下に感想を紹介させていただきます。
 わが国より3年は進んでいると言われる米国でのショーは、その規模の大きさに驚き、PRの上手さには感心しました。これからの半世紀は「マイコン」、「PC」、「ソフトウェア」がキーポイントであると言われ、マイコンによる革命の影響は「オープン化」、「完全分散化」へと着実に移行しつつあることを感じました。このような動向の中で、エム・システム技研の製品はタイムリーであるという印象を受けました。
 一方、従来の大手計装メーカーの「栄枯盛衰」の激しさを、出品の様子からも伺えました。出展メーカーの中に、日本、欧州諸国、米国以外の国からの台頭が始まっていました。
PPI(紙パルプ計装)の推進担当として出展会社約800社のほとんどの小間を調査し、紙パ産業への転用を検討しました。彼らの大部分は「今後の生き方を懸命に模索をしている」ことを肌で感じました。
 今回のISAショーは計装機器ばかりでなく、ISA学会の活動状況が非常に参考になりました。欧米の模倣ばかりでなく、「わが国の独自性をいかに発揮するか」ということを、今回のツアーではとくに強く考えさせられました。

     









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