3)マスタステーション(MS)
 マスタステーションの種類には大別して汎用型のものと、DCSインタフェース型のものがありますが、ここでは汎用型のうち32点用のものを紹介します。
これは図4に示す内部構成をもち、フィールド機器と双方向の光通信を行うことにより、プロセスデータやフィールド機器の内部情報を収集し、上位システムに伝送するとともに、上位システムからの出力信号や設定信号を光信号に変換してフィールド機器に伝送するインタフェース機能をもっています。
 4)スターカプラ(OSC)
 スターカプラは8:3の光信号分配・集合器で、電気部品や可動部分をもたない純光学式の機器です。
 マスタステーションからの光信号はスターカプラで8つに並列に分配され、各フィールド機器へ伝えられます。マスタステーションから呼び出された複数のフィールド機器が出力する光信号はスターカプラで集合され、マスタステーションに伝送されます。
 5)光式計装工事のシステム概要
 光式計装工事の施工要領については別途紹介しましたので、ここでは詳細についての説明は省略します((社)日本計装工業会発行の計装士技術維持講習資料「光計測制御システムと工事」を参照)。
 スターカプラは電子式のジョイントボックスに相当し、計器室からの光ファイバ接続口と、フィールド機器側への8点の接続口があります。接続はコネクタ方式を採用しており、ねじ込み接続により光信号路が形成されます。
 光ファイバケーブルとしてはステップインデックス形石英ファイバを用いています。
 計器室とスターカプラ間の主経路は、ケーブルダクト、トレイ、ビット、トラフおよび電線管などで、敷設するのは電線ケーブルと同じですが、電源ケーブルからのノイズ対策は考慮する必要がありません。
 2.主な特長

 このシステムの主な特長は次の通りです。
 1)信頼性、安全性の向上
 I.光ファイバ採用によりノイズ、雷害、接地、絶縁などのトラブルからの解放、本質安全バリアの不要化が可能です。
 II.空気式計装なみの安全性、高信頼性が実現できます。
 2)現場工事の合理化
 I.光フィールドバス採用、伝送多重化により配線本数、作業工数の削減が可能になります。
 II.光伝送であるため、防爆工事を不要とすることができます。
 III.電源ケーブルとのダクト共用が実現できます。
 3)計装室の省スペース化
 DCSとの直接結合によりディストリビュータ、マルチプレクサ、A/D変換器が不要になり、大幅なインタフェースの合理化が可能となります。
 4)ループ精度の向上
 I.光デジタル伝送により伝送誤差が解消されます。
 II.デジタル発信のため、変換誤差が発生しません。
 5)保守の自動化
 I.フィールド機器のリモート

     

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