最初に、シーケンサとの間でやりとりするデータについて説明しておきます。1入出力ユニットが持つデータは1ワード(16ビット)で、そのうち12ビットがデータ(バイナリ)で、残り4ビットは符号になっています。入力されたアナログ信号では変換器の種類によらず、入力レンジの0~100%に相当する値がA/D変換後0~4000(10進)に規格化されます。入力信号の許容範囲は約-10~110%で、この範囲のものは正常に処理されます。出力についても入力と同様に0~4000(10進)の値が出力レンジの0~100%に相当する信号として出力されます。
 ここでは富士電機のシーケンサの場合を例にとって説明します。まず、入力ユニットに入力された信号は、通信ユニット内の入出力処理CPUで演算処理され、上述のデータフォーマットに変換されて通信用CPUに渡されます。
 その後、データはネットワークを経由して、シーケンサ本体のメモリに配置されます。このメモリ配置の処理については各シーケンサメーカーごとに少しずつ異なっています。ある製品ではデータの量によってネットワークで取り込んだデータをあるメモリに再配置するという処理をシーケンサのプログラムで記述しなければならない場合があります。しかし、例にとった富士電機のTリンク(Tリンクミニ)では、この処理について意識する必要はありません。
 入力データはネットワーク上のTリンク局番(図5の例では25CFの局番号10)に対応した数字のアドレスのメモリ(図5、6の例ではWB010~WB013に配置されます。ここまででシーケンサへのデータの取り込みまでが終わったことになります。
 出力データについては、そのアドレスのメモリにデータを書き込むだけで、該当する出力ユニットからデータに相当するアナログ量を出力することができます。
 今度はシーケンサから25・UNITに、入力したデータを返すわけですから、取り込んだデータを出力用のメモリに書いてやります。シーケンサのユーザープログラムで入力データを出力データのところに複写するよう記述します。
 すると、そのデータは25CFの通信ユニットを経て入出力ユニットに渡り、その入出力処理CPUで相当するアナログ出力に変換されたのち、出力されます。これで入力した信号と同じパーセント値の出力が出力ユニットから出力されることになります。

     




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