電子機器専用避雷器

エム・レスタシリーズ

 避雷器“エム・レスタ”は発売後23年の歴史をもち、出荷台数も60万台を超えるまでになりました。この出荷台数は、国内ばかりでなく世界中のユーザーにエム・レスタの効果を認知いただき、評価していただいた結果です。
 雷によって計装機器が受ける被害の主な原因は、ひきまわされたケーブル(信号線や補助電源線)が計装機器に接続されていて、それがアンテナの役割をして、巨大なサージ電圧が誘起されるためです。エム・レスタの最大の特長は、線間(+と-間)に誘起されたサージ電圧を小さく抑えることにあります。これは雷による被害のほとんどは線間のサージ電圧によることが確認されているからです。
 このほか、内部回路とフレーム(アース)間のギャップ放電で壊れる場合や、近くの変圧器や電線に落雷があり、そのサージ電圧が直接、機器に侵入してくる場合もあります。このようなときでも、エム・レスタはほとんどの場合に機器を保護します。また、放電耐量(サージ電圧の吸収能力)を超えた場合にはエム・レスタ自身が壊れ、機器を保護します。
 さらに、接地についても大きな特長があります。一般に避雷器の接地工事では、極力、接地抵抗を低くすることが要求されます。しかし、エム・レスタの場合は第3種接地(100Ω以下)であり、あとは保護する機器のフレーム(アース端子)との渡り配線をするだけです。エム・レスタはこの接地で、信号ケーブル、電源ケーブル、フレーム(アース)の電位をほぼ等電位(数万ボルトに比べ)にして機器を保護し、そのサージ電圧のエネルギーを大地に逃がします。
 エム・システム技研では、信号の種類やレベルなどに対応して、用途ごとにエム・レスタを用意しています。計装信号用については電流信号用、熱電対用、測温抵抗対用、ポテンショメータ用、ロードセル用、パルス信号用などがあります。通信用としてはNTT回線用(符号品目用、3.4kHz帯用、一般公衆回線用)、エム・システム技研の多重伝送装置用があります。また、電源用については小容量用(1A用、2A用)、中容量用(5A用、10A用、30A用)およびシステム電源向け大容量用(200A用)を用意しています。
 これらの従来製品のほか、電源用エム・レスタについては、このほど新製品として素子交換形(5A用形式:MAX、10・20A用形式:MMH)を用意しました。電源用の避雷器では、サージ吸収素子の劣化による火災事故を防止するため、ヒューズなどを使用した保護回路がついています。しかし、このヒューズが切れて電源が止まってしまってはプラントの運転に支障がでます。MAXやMMHはサージ素子が壊れてヒューズが切れても電源を供給し続けるとともに、警報接点信号を外部に発信します。また、壊れたサージ吸収素子は電源を切らずに交換することができます。さらに、従来製品より応答速度が10倍も速く、放電耐量も10倍(10000A/8×20μs)高くなっています。
 今後も機種のそろったエム・レスタシリーズをご愛用くださるようお願い申しあげます。


     





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