公衆回線を用いた
水質遠隔監視システム


河本 公太郎
かわもと こうたろう
(株)クボタ バルブ研究部 主事


 はじめに

 水道が目指す方向の1つは“安全でおいしい水”の供給であり、水質問題は年々その重要性を増してきています。
 1993年12月、水道法の新水質基準が施行され、管路末端における、きめの細かい水質監視体制が必要となってきました。しかしながら、管路内の水道水の水質についてわれわれがもっている知識と情報は、まだまだ限られています。
 水道の水質面における関心は、水源および浄水処理に重点が置かれる場合が多いのですが、水道水として実際に利用されるのは給水栓水です。この意味において、管路内における水道水の水質とその変化については、もっと注目されてしかるべきです。これまで管路内の水質については、管路の腐食との関連で議論される場合がほとんどでした。しかし、これからは管路内における水質そのものに焦点をあてて、より安全で良質な水道水を供給するために、この問題に真剣に取り組むことが求められています。
 一般に管路内では、残留塩素の消費、トリハロメタンの増加、管材・塗装剤の溶出、マンガンの析出などが、多かれ少なかれ生じていると考えられます。
 給水栓水質の確保において、一番重要で基本となるのは、配水管網内水質の実態を把握するための連続監視です。また、給水栓などの末端で連続監視することは、水道法で義務付けられている1日1回の手分析をもカバーできることから省力化も見込め、一石二鳥の効果があります。
 クボタ水質監視装置KK-W(図1)は、このような観点から残留塩素、濁度、色度、pH、導電率、水温の水質6項目と水圧の、合計7項目の連続計測器を1つの盤に

     











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