非接触形角度センサ
インダクポット



(株)エム・システム技研 開発部


 はじめに

 回転形ポテンショメータは、取扱いが簡便で正確な角度測定ができる角度センサとして用いられてきました。しかし、ワイパー(ブラシ)により抵抗体を摺動する構造となっているため、接触部の磨耗に起因する寿命の問題を無視することができませんでした。この問題を解決するために種々の非接触形角度センサが開発されていますが、取扱いの簡便さの点では、やはりポテンショメータに勝るものはありませんでした。
 このたびエム・システム技研では、新しい概念に基づく非接触形回転角度センサ、商品名“インダクポット”(形式:NRA、図1)を開発しました。インダクポットは、電気的摺動部(電気的な接触部分)をなくすことによって、長寿命化を実現しました。さらに他のセンサと比較した場合、出力スパンが1Vと大きく、使い勝手がよくなっています。このため、従来のポテンショメータとほぼ同様の感覚でご使用いただけます。
 また、現在開発中のインダクポット変換器(形式:PN)を併せてご使用いただきますと、従来のポテンショメータとポテンショメータ変換器の組合せと同じように、インダクポットによって得られた角度信号を計装用統一信号に変換できます。
 以下、インダクポットとインダクポット変換器の機能と特長を紹介します。

 1.動作原理

 NRAを含むインダクポットシリーズは、磁界の中で回転するコイルに発生する起電力により、回転角度を検出します。以下さらに具体的に説明しましょう。
 交流磁界の中にコイルを置くと、そのコイルに交流起電力が発生します。発生する起電力は、コイルの断面を横切る磁束の数に比例します。このとき磁束が完全に平行であれば、コイルの断面を横断する磁束の数は、磁束とコイルの交差角度(θ)の正弦に比例します。したがって、起電力も角度の正弦に比例します。たとえば、磁束の

     













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