するような磁界を発生するコイル形状になっています。
 角度検出側のコイルに発生する起電力も交流波形であるため、角度信号として出力するためには、整流する必要があります。NRAでは、出力信号は発振回路に同期して整流されています。その理由は、前述した角度の正負を判別するためです。実際の出力信号は、-45~+45°の入力角度に対して、2~3Vの直流電圧となりますが、2.5Vを境にそれより大きい電圧の場合が正、それより小さい電圧の場合が負の角度を示しています。
 以上説明した機能を、直径32mm、長さ36mm(取付部分を除く)の小さなケースに収めています。また、電源電圧5V、消費電流2mAの微少電力で動作可能です。
 なお、このほかにも次にあげる特長をもっています。
 I.出力スパンが1V(レンジ2~3V)と大きく、ご使用いただくうえで、信号の取扱いが容易であるとともに、ノイズにも強い。
 II.温度ドリフトが小さく(0.015%/℃)、直線性が良い(±1%以下)。

 3.インダクポット変換器の機能と特長

 インダクポット変換器(形式:PN)の主な仕様を表2に示します。
 ポテンショメータ変換器(形式:PMまたはPMS)が、ポテンショメータの信号を計装用統一信号に変換するのと同様に、インダクポット変換器はインダクポットの信号を、DC1~5VやDC4~20mAなどの計装用統一信号に変換し、インダクポットをよりいっそう使いやすいものにします。このほかにも、次に示す機能や特長があります。
 第1に、角度センサであるインダクポットに対して電源を供給できることです。インダクポットに限らず、センサを使用する場合に、その電源を準備するのは煩わしいものです。その点、インダクポット変換器はインダクポット専用の変換器ですから、インダクポットに最適な電源を内蔵しています。
 第2に、インダクポットの有効回転角度の範囲に対して、ゼロ点およびスパンをそれぞれの50%の範囲で調整できます。これにより、インダクポットの実際の使用角度に合わせて、出力のスパンを調整することが可能です。
 第3に、入力信号の増減に対応する出力信号の増減特性に関して、インダクポットの軸が右回転(インダクポットの出力増加)で変換器の出力が増加する正作動と、インダクポットの軸が左回転(インダクポットの出力減少)で変換器の出力が増加する逆作動の2機種を用意しました。その理由は、ポテンショメータの場合、結線を逆にすることにより、その回転方向と出力の増減関係を簡単に変更できますが、インダクポットの場合には結線を変えることでは回転方向と出力の増減関係を変更できないためです。
 これらのほか、プラグイン形変換器M・UNITシリーズと同様に、長寿命・高信頼性設計、プラグイン構造であるため取付けや保守が容易、デジタル指示計内蔵形もオプションで選択できるなど、さまざまな特長をもっています。

 4.応用例

 インダクポットは90°(-45~+45°)の範囲内であれば、ポテンショメータとほぼ同じ感覚でご利用いただけます。その点では、ポテンショメータが使用されているすべての箇所でインダクポットが使用可能です。しかも電気的摺動部がないことから、長期間保守ができないような場所に取り付けられる機器に組み込んで使用するのに最適です。
 図4の例は、電動オン・オフバルブの開度制御に用いる例です。まず、バルブに組み込まれたイン

     







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