ネットワーク計装部品 MsysNetのシステム構築例
ホッパー切り出し制御



(株)エム・システム技研


 はじめに

 スーパーDCSのアプリケーションの例として、今回はホッパー切り出し制御をご紹介します。
 一般に、石灰やセメント、微粉炭等、粉粒体の供給装置として、出口側に切り出し(排出)用のロータリーフィーダやテーブルフィーダを備えたホッパー(シュータ)が広く用いられています。
 これらの装置では、出口側のフィーダの回転数を変えることによって切り出し量の調節を行いますが、ホッパー内の粉体残量の変化や粉体の流動状況の変動等でフィーダの充填率が変わるため、回転数に対する切り出し量の定量性が問題になることがあります。
 これを解決するため、ここに紹介する例では、ホッパーの重量を測定するロードセルとスーパーDCSを組み合わせ、切り出し量の定量制御を行っています。
 1.システム構成と制御動作

 図1にホッパー装置と切り出し量制御システムの構成を示します。
 ホッパーにはロードセルが設置され、ロードセル変換器を介しホッパー内の粉体重量が測定されます。切り出し用ロータリーフィーダの回転数は変速モータにより制御されています。
 ここで、ホッパー内の粉体残量が下限に達すると、原料が別途供給装置からホッパーへ、自動的に補充されるものとします。
 スーパーDCS(本例ではワンループコントローラABAを使用)は重量の測定信号を受け、下記の制御を行います。
 (I)制御開始指令を受けると、粉体残量が上限(WH)以上ホッパー内にあることを判定し、制御を開始します。
 (II)重量(W)の単位時間当たりの変化量(=変化率 dW/dt)、すなわち切り出し量が一定となるよう、変速モータへの回転数設定値(=制御出力)を操作し、制御を行います。
 (III)粉体残量が下限(WL)未満になると、制御出力をその時点の値でホールドし、変速モータの回転数を一定の値に保ちます。
 (IV)ホッパーへ原料が補給され、残量がWH以上になると、(II)の

     




























<前ページへ次ページへ>

*. 本ウェブサイト上に掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。記載内容はお断りなしに変更することがありますのでご了承ください。

*. 本ウェブサイト上の表示価格には消費税は含まれておりません。ご注文の際には消費税を別途頂戴いたします。

MG 株式会社エムジー

Copyright © 1992 MG Co., Ltd. All rights reserved.