えています。電圧出力についてはロータリエンコーダで一般的なプルアップ型を採用し、その電圧値はトリマを使って4.5~20Vの範囲で可変できます。

 2)変換器の動作

 入力されたアナログ信号を初段増幅器で一定信号に変換し、さらにV-F変換後、マイクロプロセッサに取り込みます。アナログ信号の0%と100%に対し、出力の周波数のゼロとスパンをそれぞれ設定してあり、これに基づいた演算の結果、出力位相と周波数とを2相パルスジェネレータにセットし、90°位相差の2相パルスを発生させています。
 アナログ入力と2相パルス出力周波数の関係を簡単に説明します(図1)。出力信号のB相がA相に対して90°進んでいる状態を正転、遅れている状態を逆転とします。たとえば、入力0%のときの出力を逆転(A相の位相がB相より90°遅れている状態)の500Hzに、入力100%のときの出力を正転の500Hzに設定します。このように出力が正逆対称となる場合、入力50%で出力がちょうど0Hzとなります。この入力50%を境にA相とB相の位相関係が変わることになります。
 出力の周波数範囲は、逆転1000Hz~正転1000Hzで、この範囲での精度は±0.1%以下です。また、出力波形はデューティサイクル50%の矩形波です。ただし、入力に急激な変化があった場合はその限りではありません。これはロータリエンコーダの場合と同じです。

 3)変換器前面で調整可能

 変換器の前面のふたを開けると、入力ゼロ・スパン調整のトリマ、各種パラメータを設定するためのプログラミングユニット接続用コネクタ、状態表示ランプ、出力電圧調整トリマおよび出力モニタランプが並んでいます。
 出力モニタランプ(A相用、B相用)は出力波形に応じて点滅するので、出力パルスの確認に利用できます。また、標準仕様で警報出力を備えており、上限あるいは下限警報をお望みのレベルに設定できます。


 7.アナログパルス変換器(形式:JAPD)

 これは単相入力のアナログパルス変換器です。前述の“アナログ2相パルス変換器”と同じく、出力パルスのデューティサイクルが50%であるのが特長です。
 出力周波数範囲は0~2kHzであり、オープンコレクタタイプとプルアップ型電圧出力タイプを揃えています。また、出力電圧も“アナログ2相パルス変換器”同様、トリマで4.5~20Vの範囲で可変できます。
 さらに、“アナログパルス変換器(形式:JAPD)”は入力0%のとき出力500Hz、入力100%のとき出力を600Hzというように、出力スパンの周波数域を狭く設定することもできます。
 また、この機種も標準仕様で警報出力を備えています。


 おわりに

 JXシリーズの新形パルス変換器では、お客様のご要望通りの製品を確実にお届けするため、仕様伺書を用意しています。
 また、どの変換器もわかりやすく、使いやすく、さらに柔軟な適応性を追求した製品であり、ユーザーフレンドリーな変換器です。皆様のご採用をお待ちしています。


     














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