ります。経験者の話では、PCを使ったときの処理能力はDCSの数分の1だそうですが、それで十分な中形小形計装は数多くあります。
 MMIやSCADA以外に特異性を出そうとした会社もあります。PID Inc.のOpenBatchmTMはバッチ制御用です。Genesym Corp.のG2 Diagnostic Assistantはプロセス運転の診断を試みています。Pavillionはプロセスモデルの自動作成と最適制御のソフトウェアを大々的に宣伝していました。
 ハードウェアとソフトウェアが分離され販売されるようになって、それらをシステムに組み上げるシステムインテグレータ(system integrator)が出てきました。この数が、ここ3、4年で全米にわたって急速に増加しました。約5年前にできたシステムインタグレータ連合会Control System Integrators Associationが小面積ながらブースを出して宣伝に努めていました。

 2)現場機器の活動の再活性化

 4、5年来、DCSの売上が頭打ちぎみです。そこで、メーカーが安定している現場機器の売上を見直して、現場機器の販売活動を再活性化してきています。
 ミリボルト、熱電対、RTD変換器などのスマート式製品はすべて検出端の選択、ゼロ・スパンがプログラムで可変できる汎用式になっています。4線式変換器も汎用式が作られ、Action Instrument、エム・システム技研、Rochester Instrument Systems,Inc.、Transmation Inc.などが展示をしていました。このうち、2社は4線式変換器の汎用化に流行のマイクロプロセッサ(μP)でなく、ASICを使っていました。
 差圧変換器のうち、Johnson-横河の新製品(形式:EJA)は日本の国際計測工業展でも見られたことでしょう。過大差圧の影響を非常に小さくしてあります。これで、導圧管に三岐弁を使わなくてもよくなるので、安全性が上がり、保守費が下がるでしょう。
 気体用渦式質量流量計を同じJohnson-横河が出展していました。これで、気体の質量流量を、体積流量から圧力温度補正をして計算する従来の間接方法でなく、直接計れるようになりました。
 高周波式液位計は電磁波の伝播を使った液面計です。Saab TankControlが展示していました。出展はありませんでしたが、Rosemountも発売しています。新しいタンク液面計として注目に価します。
 PID調節動作を現場機器に入れる傾向が2、3年前から出ています。Moore Productsはスマート差圧変換器にPID動作を持たせました。また、変換器内蔵の現場調節計も出展していました。Valtek Internationalは、弁自身の上・下流側の圧力差をとり、ポジショナー内蔵のμPによって流量の測定と調節の両方を行う調節弁を改良して、昨年に続いて出展していました。製品名はSTARPACKです。

 3)フィールドバスの進歩

 展示会場の2階で開かれた学会では、フィールドバスが先進技術として人気を集めました。
 ISA/IEC規格委員会の支持団

     







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