計装豆知識

構内を10kmまで伝送する方法

 最近は、工場の省人化の要求水準が高くなり、今まで放置していた数km離れた場所のプロセス データ(アナログ信号、パルス信号、接点信号など)を中央で把握したいというケースが増えてきました。
 大量の信号を伝送する場合には、それなりの費用を投じて計画しますが、少ない点数を遠距離伝送する場合は、使用可能な予算が限定されます。
 このとき、工場内にある各種の予備ケーブルを使用して伝送できないか検討することが多いと思います。予備ケーブルとしては、(I)電話ケーブルや(II)計装用多対ケーブル(CVV等)があります。
 この場合に多重伝送システムが使えそうな感じがしますが、詳細に検討してみると伝送ケーブルの種類の制約があり、なかなか思うようになりません。この問題を「ネットワーク計装部品MsysNetシステム」によって解決する方法をご紹介します。

電話ケーブルの利用方法

 電話ケーブルの予備線が利用できるときは、専用回線用モデムを使用します。図1に専用回線モデムを使用したシステム例を示します。
 2個の多重伝送システムを専用回線モデム(形式:MOD4)で接続します。電話ケーブルの心線の太さは、一般にφ0.4またはφ0.65です。このケーブルを使用して専用回線モデム(形式:MOD4)を接続すれば、伝送速度1200bpsで10kmまで伝送できます。

制御用ケーブル(CVVなど)の利用方法

 図2に、20mAの電流パルスを使用する構内モデム(形式:MOD7)の使用例を示します。このモデムは電流パルス信号を使用するため、配線の種類を選びません。別々のケーブルに分散している心線を組み合わせることも可能です。通信速度は、配線距離と配線経路により異なります。
 断面積0.75mm2以上のケーブルであれば10kmまで通信できます。モデムインタフェース(形式:SMDM)によって伝送速度を設定できるため、現場の状況に合わせて通信速度が決められます。



     




































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