するためにはまず避雷器を構成する部品の1つである放電素子の放電耐量を5000Aにする必要があります。しかし、それだけでは避雷器全体の放電耐量が上がったことにはなりません。雷サージが流れるすべての経路(プリントパターン、コネクタ、端子等)の電流耐力を向上させる必要があります。
 たとえば、一般の電子機器のプリントパターンには厚さ18μmの銅箔がよく使われますが、同じ厚さで幅1mmのパターンに5000Aの雷サージを流せば銅箔は一瞬のうちに蒸発して消えてなくなってしまいます。そこでプリントパターンの厚さや幅を大きくし、社内の雷サージ発生装置(図3)で実際にサージをかけて5000Aでも損傷を起こさない値に決定しました。そして最終的に製品化した避雷器について東京都立工業技術センターの高電圧研究室に依頼し、放電耐量5000Aの確認を行いました。

 おわりに

 雷サージの進入経路は信号ケーブルからだけではありません。屋外から入ってくる電源ケーブルも進入経路になります。今回ご紹介した信号用避雷器(表1)以外に、電源用避雷器(表2)も各種用意しています。すべての進入経路にエム・レスタを設置して雷サージを吸収・消滅させることにより、ほぼ完全に電子機器を雷サージから保護することができます。
 なお、ここにご紹介した放電耐量5000Aの避雷器は、本誌が皆様のお手元に届くころには出荷できるよう準備をすすめています。さらに詳しい仕様や納期につきましては、お取引の代理店またはエム・システム技研営業部へお問い合わせください。






     








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