1997年 新年のごあいさつ 宮道 繁 みやみち しげる (株)エム・システム技研 代表取締役社長 あけましておめでとうございます。 2月号で新年のごあいさつを申しあげますのは少し間が抜けている感はあるのですが、毎号前月の10日発行の線を守っていますのでこんなことになってしまいました。よろしくご高察くださいますようお願い申しあげます。 さて、パソコン業界は世界規模のメガコンぺティションの中で、日本の主力メーカーがどの位置付けを獲得するか流動的で目がはなせません。 パソコンが計装業界のDCSとどんな関係になるかは、直接日常の活動に直結するだけに興味本位ではすまされないものとなってきました。 インテルのμ-CPUの開発速度がはやすぎるため川下のパソコンメーカーからは悲鳴に似た声が聞こえて参ります。でもこれがメガコンペティションだということで、厳しく対応して行くしかありません。その中に勝機を見出して行くことこそが起業家精神というものだろうと存じます。 こうしてますます電子技術の進歩発展が加速する中で、計装業界のDCSを含む高度に電子化した制御機器がその機能を高度化するのに、流通価格がパソコンに見るように1/2~1/3へと大幅に下がるとしたらどうなるかを見通さなければ、設備投資の方向を誤ってしまうおそれもなしとしない情況が見えてきたように思います。 エム・システム技研ではインテルパソコンをマンマシンインタフェースとしDCSに匹敵する制御機能を搭載したワンループコントローラを始め、あらゆるプロセスI/Oをネットワークに取り込んで便利な計装システムを実現するMsysNet計装部品シリーズを開発して、あらゆるプロセスや自動化機器のパソコン制御化をお客様の手で容易に行える環境をご提供できるところまできました。 お客様にエンジニアリングの全てをお願いするためにはシステム構成機器の完成度が高く、なおかつわかり易いものでなければなりません。その上、各種ドキュメントが完備している必要があります。 MsysNet計装部品シリーズは、その要求におこたえできるよう努力いたしました。 また、お客様のシステム技術者の方々にシステム構築要領をご理解いただくための実習主体のセミナーを毎月頻繁に開催しており、セミナー受講者はのべ1,000人を超えました。具体的なJob処理についてもご来社いただければ無料でシステム構築のお手伝いをさせていただいております。その上、実際の立ち上げに際して問題があれば、いつでもご相談にのれる態勢を敷いております。 ぜひ読者の方々にはご体験いただきますようおすすめ申しあげます。 さて、計装需要そのものは計装機器の高機能化と同時に低価格化がすすみ川下のFA市場にまで拡がり、ますます多様性を増しております。 パソコンそのものの進歩もさることながらパッケージソフトも便利なものが次々に現れ、エンジニアの創意と工夫で今までは難しいとされてきた小規模設備の高級計装が採算ベースで可能になり需要の裾野を拡げ、新しい黄金期を迎えるのも近いと実感するようになりました。 今年はこの環境を味方につけて、読者の方々にはなんとしても発展に弾みをつけていただきたく存じます。 今後ともよろしく『MS TODAY』のご愛読をお願い申しあげます。 |
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