テレロガー:TLxの紹介(1)



(株)エム・システム技研 開発担当


1.概要

 テレロガー(形式:TLx)は、現場設備の監視と管理を目的にした電話回線接続型の事象通報およびデータ収録用端末装置です。すなわち、遠隔地にある設備や施設などの無人運転現場(排水ポンプ場、下水処理場)に設置されて次のようなサービスを行います。
 (1) 常時、設備の異常監視を行い、異常検出時自動的に電話回線に接続して管理室のパソコン、電話機、FAX機あるいは管理者のポケットベルに“異常通報”を行います。
 (2) 常時、設備の運転管理を行い、ポンプなどの起動や停止発生時に異常通報と同様に“運転通報”を行います。
 (3) 異常通報、運転通報を通報履歴データとして自分のメモリ内に長期間にわたって大量に記録・蓄積し、回線経由で管理室のパソコンから指示されたとき、この蓄積データを一括送信します。
 (4) 管理対象のトレンドデータ(たとえば貯水槽の水位やポンプの消費電力などの経時変動の履歴)を長期間にわたって大量に記録・蓄積し、通報履歴データの場合と同様に、回線経由管理室のパソコンから指示されたとき、この蓄積されたトレンドデータを一括送信します。

2.市場動向

 従来、この種の製品は、主に大手通信機メーカーから“テレメータ装置”として、大型かつ高価格でプロプライエタリー(メーカー独自)な製品として市場に供給されてきました。しかし、パソコンやモデム、マイクロプロセッサなどをはじめとする各種半導体製品や部品の普及は、この分野にも確実に低価格化とダウンサイジングとオープン化をもたらしています。エム・システム技研ではこの状況を先取りして、1981年から小型、低価格で、しかも機能や規模などの融通性に富むオープンな製品を順次市場に供給してきました。電話回線として専用回線を用いるものを“テレメータ”シリーズ、一般回線を用いるものを“テレカプラ”シリーズと名付けて、現在までに数多くの納入・稼動実績をあげています。

3.テレロガーのねらい

 この種の電話回線接続型端末装置に対する最近の要求としては次に列挙する様々な事項があります。
 (1)パソコンへの異常通報、運転通報、データ送信の高速化:回線接続時間を短縮して回線使用料を節減したい。1台のパソコンと1電話回線でより多くの端末を管理したい。
 (2)多様化する各種通報手段への対応:モデム通信に加えて電話音声による通報、FAXによる通報、高機能ポケットベルによる通報などを使いたい。
 (3)入出力点数の融通性:必要に応じて、管理対象のアナログ入力やデジタル入力を増設したい。
 (4)演算機能の充実:必要に応じて数値演算、論理演算を行って、その結果を監視や管理の対象にしたい。
 (5)大量のデータの記録/蓄積:異常履歴データや運転履歴データ、トレンドデータを長期間にわたって収容/保持させ、必要に応じてパソコンから参照したい。

     

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