(III)部品については、コンピュータによる自動発注方式を採用する。
 ●(II)(III)により、受注に伴う在庫減少に対して早く手を打つことができます。
 エム・システム技研では、需要予測はあまり行いません。予測があまりあたらないからです。そのための人員を生産活動にあてた方が得策です。
 (3)在庫管理はフィードバック制御
 エム・システム技研はオートメーションの業界に属しています。この業界では「フィードバック制御」という言葉がよく使われます。在庫量の制御をフィードバック制御で考え、図1、2に対応させて表示しました。上記(II)(III)は「むだ時間」を少なくしていることになります。(I)は見かけ上「比例ゲイン」を大きくしていることになります。

2.(b)「約束した納期を守るに対して

 (a)について対処していれば、このテーマに対しては、社員一人一人が持つ、納期を守るというモラルが重要なポイントになります。もちろん生産管理の手法もある程度は必要です。
 エム・システム技研では「約束納期達成率」という指標を用いて、社員に100%達成を目指すよう、常日頃モラルの維持向上に努めています。

3.(c)「よい品質の製品」に対して

 1.品質管理上考慮すべきこと
 ここまでに述べてきたように、エム・システム技研の生産管理システムでは、多くの機種(最終検査実施済み完成品)を短納期で外注先に生産依頼することが必要です。そのため品質管理をこまめに行う必要があります。そのポイントを次に示します。

 2.品質管理上のポイント

 (1)外注先の作業者の能力レベル維持
 ● 最終検査員はエム・システム技研の認定制としています。エム・システム技研から技術者を派遣して指導します。
 ● ハンダ付け作業については外注先の指導員を認定制としています。
 (2)製品異常発生時の素早い対応
 ● 主な外注先はエム・システム技研から2時間以内の場所にあり、異常が発生すれば、できる限りその日のうちに対策等の打合わせを行っています。
 (3)常日頃のこまめな品質管理についての打合わせ
 ● 月に1回は外注各社にエム・システム技研へ来ていただき、品質管理会議を合同で行っています。
 ● 月に1回は外注先の品質管理状況について、エム・システム技研の外注担当者が品質監査を行っています。
 ● 週に1回以上、エム・システム技研の外注担当者が外注先とQCD(*)等について打合わせを行っています。
 ● 毎日1回、生産ライン上の不良発生状況が、外注先からエム・システム技研にFAXされます。

4.ま と め

 ● 生産管理と品質管理は個別に存在するものではなく、有機的に結合しています。「短納期で受注する」「約束した納期を守る」というテーマがあって、はじめて生産管理システムが決まり、さらに品質管理の方針が決まります。
 ● ここに紹介した内容は目新しいことではなく、当たり前のことであるかもしれません。しかし、「短納期で受注する」「約束した納期を守る」「よい品質の製品」というエム・システム技研のテーマをさらに高度にまた確実に実現できるよう、今後もシステムを地道に改善して行く予定です。

(*) Q Quality(品質)、C Cost(費用)、D Delivery(納期)

     














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