発した4点警報器(形式:AS4F、価格:74,000円)を使ってこれを実現することができます。この場合、一定の設定条件でコントロールすることになります。AS4Fを使用したpH値のオン・オフ制御システムの構成例を図1に示します。
 pH調整用の薬品としては、塩酸(HCl)と苛性ソーダ(NaOH)を使用しています。
 検出端としてはpH伝送器を用い、その出力信号を変換器(ディストリビュータ、形式:YVD、価格:65,000円)を介して、4点警報器(形式:AS4F、価格:74,000円)に接続します。警報器からの接点信号は、HHおよびLLの信号を警報用として使用し、HおよびLの信号を制御用として使用します。Tはタイマーであり、制御用信号が出されてから一定時間の間調整剤を投入します。調整剤を投入してから、これが原料と混ざり合うまでに時間がかかるため、まず一定量を投入します。投入後適当な時間が経過して十分に混合したとき、pH値を再検出し、その値が規定値内に入っていない場合には同様な動作を繰り返して行います。このようにして、HとLで決められた範囲内にpH値を制御します。また、HH、LL接点を使えば、pH値が大きくずれた場合に警報を出力することもできます。
 pH値の調整は、一般にPID制御では極めて困難であり、オン・オフ信号による間欠的な制御の方が実用的です。

3.他の構成によるpH制御

 2章に挙げた例は、制御するpH値が一定の場合の例です。pH設定値を常時変更しながら制御する場合は、MsysNetシリーズを使用してください。MsysNetシリーズの場合、DCSカード(形式:18MA、価格:150,000円)やDCSユニット(形式:SMA、価格:150,000円)などを使用すれば、外部にタイマーを設けなくても同様なシステムを構築することができます。MsysNetでの使用例については、後日改めてその詳細をご紹介します。

4.新型警報器:AS4Fの概要

 AS4F:LED表示付き4点警報器(価格:74,000円)
 AS4Fは、エム・システム技研が開発した新型警報器です。通常の警報器は、上下限や上限および上上限など1点または2点の警報で構成されていますが、AS4FはLED表示付きの4点警報器です。
 LED表示については、データ表示部に4桁、アイテム表示部に2桁および4点の警報表示を設けています。データの変更は、前面に配置されたUP/DOWNキーで行うことができ、プログラミング用の機器は一切不要です。入力は、0~10V、0~5V、1~5V、4~20mAでユーザーでの変更が可能です(4~20mA入力の場合には、250Ω抵抗を付加します)。

おわりに

 pH制御など分析計からの信号を入力とする制御は、非常に難しく、十分な経験がないとよいシステムを組むことができません。連続制御で問題がある場合は、オン・オフ制御を含め他の制御手法を使って解決を図る必要があります。
 新型警報器AS4Fを応用したオン・オフ制御についてもご検討ください。


     










































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