の範囲でLEDのバーグラフによって表示します(図2-⑤)。
 バーグラフの分解能は2.5%であり、偏差が±2.5%以内では中央の緑色のLEDが点灯し、それ以上の偏差では左右の黄色のLEDが、偏差の大きさに応じ順次点灯します。このバーグラフ表示によって、ループの制御状態を一目で監視できます。

 ●警報表示ランプ

 接点入力の状態や任意の内部ステータスをソフトウェアの端子ブロックに割付け指定することによって、計器前面の2個の警報ランプに表示することができます(図2-⑭)。PVの上下限警報灯として使用できるほか、様々な応用が可能です。

 ●ループ操作キー

 MV用、SP用にそれぞれの操作キーをもつため(図2-⑨、⑰)、調節モードが「手動」のときでも、MVとSPを独立して同時に操作可能です。
 また、A/M、およびR/Lの切り換えキー(図2-⑮、⑯)によって、ループの調節モードとして、「自動」/「手動」、並びにSPの「リモート」/「ローカル」を独立に設定することができます。

 ●ループ切り換えキー

 ABHはソフトウェアの機能として、1台で2ループまでのPID制御ブロックを使用できますが、前述のデジタル表示部や偏差表示バーグラフメータ、およびループ操作キーが対応するループを、1/2切り換えキー(図2-④)を使ってワンタッチで切り換えることができます。本機能によって、たとえば1台のABHでカスケード制御のループを構成した場合に、1次ループと2次ループの双方を表示、操作することが可能です。

3.入/出力仕様

 ABH1台当たりの入出力信号点数と概略仕様は、図1に示したとおりです。
 また、MsysNetシリーズの製品としてNestBusの通信機能を標準装備しているため、ネットワーク経由でリモートI/Oユニットなど、ほかのMsysNet製品とのI/Oインタフェースが可能です。したがって、これらの製品との組み合わせによって、ABHに取り込む入出力を、自由に増設することができます。

4.ソフトウェア機能

 ABHでは、MsysNetのスーパーDCS機器に共通で装備されているソフトウェア計器ブロックをすべて使用できます(図3参照)。これらの計器ブロックを応用するための設定入力は、ハンドヘルドタイプのプログラミングユニット(形式:PU-2X)、もしくはビルダーソフト(形式:SFE)をインストールしたパソコンから簡単に行うことができます。

おわりに

 MsysNetシリーズのワンループコントローラとしては、本稿でご紹介したABH、および従来製品 ABA、さらにABHに続いて近日発売予定のABB(形式仮称-本誌次号以降でご紹介予定)を加え、3種類の製品をラインアップしています。
 お客様は、これらの製品群の中から現場の設置条件や使い勝手に応じて、最適な機種を選択して、ご使用いただくことが可能です。

     





































図3 
ABHソフトウェア
計器ブロック

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