構造の信号変換器(図2)で行います。変換器の電源と入出力間、また入力と出力の間の耐電圧はAC2000Vを実現しています。“みにまる”シリーズには表1に示す機種があり、プロセス計装用だけでなく、FAで多用されているシーケンサの入出力用変換器としても最適です。

3.CompoBus/D

 CompoBus/Dはオムロン(株)が提案しているフィールドネットワークであり、デバイスネットに準拠しています。デバイスネットは、米国のアレン・ブラッドリー社が提唱し、後に同社が米国の非営利団体のODVA(オープン・デバイスネット・ベンダー・アソシエーション)にその所有権を移管しています。ODVAでは、デバイスネットの仕様をオープン化し、その改良や普及活動を行っています(表2 デバイスネットの仕様概要参照)。この規格は米国で有力であり、同ネットに対応する様々な製品があります。また、日本でも普及が始まっています。

4.応用例

 半導体製造装置の監視制御システム

 半導体製造装置では、シーケンサを使った自動化が進んでいます。この装置では、メインのシーケンス制御以外に温度や圧力、電力などの監視も必要です。
 この場合の監視制御システムは、オペレータステーションとコントローラで構成することができます。オペレータステーションはパソコンやパネル組み込み形表示器で実現し、コントローラはシーケンサと温度変換器や電力用信号変換器を実装したM2BDを組み合わせて実現します(図3参照)。
 このシステム構成では、シーケンサでシーケンス制御とアナログ監視機能を統合できます。また、シーケンサへ入力した温度、電力などフィールドデータのバーグラフ表示、トレンド表示、グラフィック画面表示、制御ループの設定操作などの機能がオペレータステーションにMMI(マンマシンインタフェース)パッケージソフトを導入することにより実現できます。

おわりに

 ここに紹介したM2BDを、シーケンサやMMIパッケージソフトを導入したパソコンと組み合わせることにより、シーケンス制御とアナログ信号処理機能を備えたコストパフォーマンスの良い監視制御システムが構成できます。このシステムは、FA用に限らず、中小規模のプロセス計装用としても広く応用可能です。ぜひともご検討、ご活用ください。

     







表1 
みにまるシリーズ構成機種







図3 
半導体装置の
監視制御システム
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