1998年1月号

NXインタフェース(形式:NXL)


(株)エム・システム技研 開発部


 はじめに

 最近の自動制御システムには、通信ネットワークを活用してプロセス制御やファクトリオートメーションを実現する傾向が見られます。そして、通信ネットワークをより充実させることにより、システムの分散制御やリモート監視機能を向上しています。
 通信ネットワークとしては、センサ、アクチュエータなどの現場機器とPLCやDCSなどの制御装置との間の、リアルタイム性を必要とする比較的少量のデータ通信を扱うフィールドレベルの通信ネットワークと、PLCやDCSなどの制御装置と監視装置とを結ぶ制御レベルの通信ネットワークの2階層構成をとるのが主流になっています。さらに、制御装置を情報処理システムと結合する場合には、イーサーネット(IEEE 802.3)による通信ネットワークが活用されています。
 ところで、新しい制御システムは、こうした傾向をふまえて構成できるとしても、既設の制御システムでは十分な通信機能を備えていない場合があります。ここでは、このようなときに既設システムの通信機能を向上できる製品として、エム・システム技研が近く発売する“NXインタフェース(形式:NXL)”を紹介します。

1.NXインタフェースの概要と特長

 NXインタフェース(形式:NXL、以下NXLと略す)は、イーサーネット通信機能を備えていないPLCと組み合わせて、PLCにイーサーネット上で動作する、日立製作所提唱の自律分散通信機能を付加する製品です。NXLは、イーサーネット上の自律分散通信機能およびPLCとの間の通信機能を備え、PLCとイーサーネット上の自律分散通信との間のデータの授受を実行します。図2は、複数のPLCをそれぞれにNXLと組み合わせてイーサーネットに接続し、同様にイーサーネットに接続したパソコンからこれらのPLCを集中管理する制御システムの構成例を示しています。

 特長

 ●PLCに自律分散通信機能を付加できます。
 自律分散通信機能は、システムの改造や増設を行いやすい柔軟なシステムが構成できるよう特別に考案されています。イーサーネット上の自律分散通信に対応する機器がすでに多くのメーカーから提供されています。また、Windows95/NTベースのアプリケーションソフトも開発されています。こうした背景から、イーサーネット上の制御・情報向け通信プロトコルとして自律分散通信は有力な方式として発展しています。
 ●イーサーネット・インタフェースとして10BASE5と10BASE-Tを備えています。
 10BASE5とは、イーサーネットの通信回線として、耐ノイズ性能に優れ長距離伝送に適した同軸ケーブルを使用し、その回線に 通信機器を接続するための規格です。この規格で

     










図1 
NXインタフェース(形式:NXL)











図2 
NXLを使用した制御システム例
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