1998年3月号

パソコン記録計 エムシスレコーダ


(株)エム・システム技研 技師長


 はじめに

 エムシスレコーダ(形式:MSR)は、Windowsパソコンを用いた工業用記録計です。近時、パソコンの機能の高度化、信頼性の向上、価格の低減などにはめざましいものがあります。このため、産業分野にもパソコンが急速に浸透していることは、読者の皆様もご承知のとおりです。工業計器の分野においてインタフェースの総合メーカーを標榜するエム・システム技研は、パソコンの処理能力と画面の表現力に注目して、工業計器の中でも代表的な指示記録用計器であるペンレコーダを、ペーパーレスでパソコン上に実現し、かつデータロガー機能を併せ持たせることを計画してきました。このたび、その完成とともに新製品として発表することとなりましたので、ここにその概要をご紹介します。

1.MSRの機能の概要

 MSRは、以下に挙げる12の機能を備えています。
 I.アナログ信号、デジタル信号合せて8チャンネルの信号のパソコンへの読込み(0.5秒周期)
 II.それらを8個のペンに割付けて、画面上に指示(0.5秒周期)
 III.8個のペン指示値を実量で、画面上に数値表示(0.5秒周期)
 IV.画面上に、8個のペンレコード描画(0.5秒周期)
 V.8個のペン指示データをハードディスク上のファイルに収録(0.5秒周期)
 VI.操作ボタンによる、各種の記録計ユーティリティー機能(プレイバック表示など)の実行
 VII.ファイル収録済みデータの読出しと画面上へのペンレコード再描画
 VIII.8種の時間軸切替え描画とスクロール機能による関心部への検索到達機能
 IX.到達画面のカラープリンタ印刷機能
 X.収録済みファイルからの関心部分の切出し、および新規ファイル生成機能
 XI.収録ファイルの管理機能と可搬記録媒体(MOなど)へのコピー機能
 XII.収録データのEXCEL処理などに適するCSVファイル形式<注>への変換機能

2.MSRのシステム構成

 図1にMSRの構成を示します。
 I.パソコン:使用するパソコンが備えるべき必要条件は、DOS/V互換機、Windows95またはWindowsNT4.0、ペンティアム133MHz以上、メモリ32MB以上、ディスプレイ解像度1024×768などです。ユーザー準備とします。

     











































<注>CSVファイル形式:カンマ区切りファイル形式。アスキーコードで記述された値および文字列のデータが、カンマ(,)と改行記号(CR/LF)で区切られて表現されたファイル形式。汎用の表計算ソフトや、データベースソフトから直接読みとることができる。 


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