1999年10月号           
 20世紀末は通信革命の真只中にあります。電話回線といえば、話し相手にダイヤルをして、音声で通話するものとして発達してきました。ところが、ここに来て電子技術の革命的発達は、電話回線をインターネットで代表されるように、電子データを送受信するデジタル通信ラインへと変えました。その上、携帯電話やカーナビでおなじみになったように、宇宙空間に無数の電波を発射して、高度な情報を小指の先に載るワンチップマイコンを主役とする情報端末で結ぶという、ちょっと数年前から見ても夢のような時代になりました。これはひとえに、メモリ、クロック、演算、通信など高度な電子機能のすべてを数ミリ角のシリコンの上に実現できるようになった、システムLSI技術によるものと言えます。
 このシステムLSIは、高度な機能を、床に落とすと探すのに骨が折れるような小さな部品の中へ作り込むことで、今まで「装置」と呼ばれていたものを、手のひらに載る、小さくて安価な「部品」にしてしまいました。
 事実、過去に数千万円をかけてエアコン付きの立派な部屋に設置した貴重な装置を、大切に使ってこられたユーザーが、最近では同様な装置が、大幅に機能向上するとともに、通常の机の上に置いた数十分の一の価格のパソコンのようなもので実現されているのを目の当たりにして、信じがたい思いをされている姿に到るところで遭遇するのは、この変化のあまりの速さのせいだと思われます。
 普通は200~300円で、高くても2000~3000円でいくらでも手に入るこのシステムLSIが、計装機器および計装システムを劇的に変えつつある今、エム・システム技研は計装の主役に踊り出る大チャンスととらえ、従来の「装置」で実現されていた機能を小さな黒いプラグイン方式の箱の中に収納し、計装用機能部品として発売して行くことにしました。
 今回の“INTERMAC'99”では、その第1弾となる一連の新製品を展示します。広い展示小間もすべて新製品で埋めることにしました。ユーザーがご自身で自由にシステムを構築されることにより、信じられないほど高度なシステムが、安価にそして高性能、高信頼、省スペースをもって実現いたします。
 ぜひ、ご来場のうえ、このすばらしい電子革命の恩恵を肌で感じていただくとともに、これから始まる計装の世界が、どのような形で発展してゆくかを推測する楽しみを満喫していただきたいと存じます。
 読者の方々には、本号でその概要をお届けいたします。
 今後ともに『エムエスツデー』をご愛読いただき、ご愛顧の程をよろしくお願い申しあげます。

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