2009年1月号
エムエスツデー 2009年1月号

HMI統合パッケージソフトウェア
SCADALINXproのODBC対応について
ODBC(Open Database Connectivity)は、データベース(SQL Server、Oracle、Accessなど)にアクセスするための共通インタフェースです。ODBCドライバを使用すれば、ODBCの仕様に基づいてプログラムを記述することによって、接続先のデータベースがどのような管理システムに管理されているかを意識することなく、他の一般的なデータベースへアクセスするのと同様な方法で利用することが可能になります。
今回は、HMI統合パッケージソフトウェアSCADALINXpro(形式:SSPRO4)のODBCへの対応についてご紹介します。
表1 データベース容量
データベース | データベースサイズ |
Microsoft Access | 2GB |
MSDE 2000 | 2GB |
SQL Server 2005(Express Edition) | 4GB |
SQL Server 2005(Express Edition 以外) | 無制限 |
Oracle Database 10g(Express Edition) | 4GB |
Oracle Database 10g(Express Edition 以外) | 無制限 |
データベースといっても様々なものがあります。データベースによって保存サイズに制限があり(表1)、近年では、大規模システムではOracle社のOracle、小規模システムではMicrosoft社のAccessが市場の大部分を占めているようです。
SCADALINXproは、ログデータ、アラームデータをODBC経由でデータベースに保存することができます。サーバのアクション機能(ロガー(ODBC)アクション、アラームサーバ(ODBC)アクション)(図1)を使用することによってデータベースにデータ収集します。この際、データベースのテーブル形式とSCADALINXpro側の形式を合わせる必要があります。他方、他社製の既存システムがあり、そのシステムで収集したデータをSCADALINXproへ取り込みたいとのご要望があります。たとえば、PLCと通信している既存システムが、データベースに履歴データを蓄積し、そのデータをSCADALINXproでトレンドグラフに展開したい場合、ヒストリカルデータサーバ(ODBC)アクションを使用することで実現できます。さらに、SCADALINXpro Serverと直接通信しているリモートI/Oなどのデータと既存システムで収集したデータを同一トレンド画面に表示することも可能です(図2)。
このように、データベースの連携に関してSCADALINXpro Serverにアクションという機能があるため、様々なデータベースと容易に連携できるようになっています。
従来は、取得したデータをデータベースで管理したい、既存データベースと連携して監視したいといったご要望に対応することは困難でしたが、このSCADALINXproのODBC機能を使用することによって可能になりました。
*SCADALINXproは(株)エム・システム技研の登録商標です。
【(株)エム・システム技研カスタマセンター システム技術グループ】