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エムエスツデー　2009年2月号

BCD出力機能とイベント入力タイプを製品ラインに追加した
デジタルパネルメータ 47シリーズの液晶表示タイプ
（形式：47DV、47DT、47DR、47DM）

（株）エム･システム技研　設計部

は じ め に

　『エムエスツデー』誌2008年6月号および7月号でご紹介したように、エム･システム技研では、LED、液晶両表示タイプを共にラインアップに揃えた「デジタルパネルメータ 47シリーズ」をかねてより発売しています。

　このほど、47シリーズのうちの液晶表示タイプ（図1、表1）において、お客様のご要望をさらに反映させ、下記3つのオプション仕様を追加しました。

・ PLCや大形LED表示ユニットに接続できるBCD出力機能

・ 外部入力信号で所望の入力計測値を保持するなど、様々な計測動作に利用できるイベント入力操作機能

・ 発電所などの現場でご要望が多いDC110V電源仕様

　今回は、これら追加仕様についてご紹介します。

1．BCD出力機能

　BCDとは2進化10進数（BCD、Binary-coded decimal）のことで、デジタル技術分野における数値表現方式の一つです。10進表現での1桁の数値0から9までを、4桁の2進数で表したもので、実際には表2で示すように2進4桁（4bit）を4本の信号線に割り当てています。

　ここでDo□1、Do□2、Do□4、Do□8の“□”は各表示桁を表します。たとえば、“Do34”の場合、表示の3桁3bit目を表します。

　図2に、BCD出力／イベント入力タイプ製品の背面図を示します。ここに示す「端子C」が50pinのBCD出力端子であり、「端子Ｄ」が6pinのイベント入力端子です。

　また、「端子A」は従来品と同じ、入力信号、外部供給電源、直流出力、供給電源の各端子となっています。

　図3にBCD出力端子の配列を示します。24本の信号線（Do11～Do68）が10進表現6桁のBCD出力用となっており、47シリーズの表示範囲すべてに対応できます。

　なお、このように信号数が多くコネクタも小形になると、信号接続について心配になりますが、ご安心ください。実際に外部機器を接続する際に便利な専用ケーブル（形式：HDR40）および各信号線をネジ端子で引き出すことができるコネクタ付端子台のコネクターミナル（形式：CNT）を用意しました。この結果、外部機器との接続は極めて容易です。図4に接続の様子を示します。

　最後にBCD出力の応用例として、一般に市販されているBCD入力タイプの大形LED表示ユニットと47D□との接続例を図5に示します。このように接続すれば、47シリーズの液晶表示値と同じ値が大きく表示されますので、FA関係の現場などにおいて測定値を大きく表示したい場合にご活用ください。

2．イベント入力

　イベント入力機能とは、外部イベント入力によって、各種の所望な計測動作を行う機能です。大きく6つの動作（ノーマル、サンプリングホールド、ピークホールド、ボトムホールド、ピーク・ツー・ピークホールド、強制ゼロ）があり、これら動作の詳細については図6にまとめて示しました。

　各種のタイミングに合わせて計測する場合に威力を発揮します。なお図7にはイベント入力端子の配列を示します。

3．DC110V電源

　発電所などの現場での電源仕様としてご要望が多いDC110Vタイプも、今回用意しました。

　この結果、次に挙げる3種類の電源仕様が47シリーズの液晶表示タイプについて実現します。現在想定されるあらゆる現場での電源仕様に対応できます。

　・ 交流電源　AC100 ～ 240Vタイプ
　・ 直流電源　DC24VタイプおよびDC110Vタイプ

おわりに

　今後もお客様からご意見、ご要望をお聞かせいただき、新製品の開発に反映していきたいと考えています。
　45シリーズ、46シリーズと同様に、デジタルパネルメータ 47シリーズもよろしくご愛用ください。

＊コネクターミナルは（株）エム･システム技研の登録商標です。