2021年7月号
エムエスツデー 2021年7月号

Products Review
ステップトップ®を使った
電動調節弁アプリ事例 連載第3回
事例1 製紙工場の種口弁制御
事例2 ゴミ焼却炉の給・排気ダンパ開度制御
事例3 可変エジェクター装置の蒸気圧制御
事例4 発電用燃料電池のガス流量制御
製紙工場の種口弁制御
種口弁制御用電動アクチュエータのリプレース
従来機種の種口弁制御用電動アクチュエータをリプレースするには高いコストと納期がかかります。エム・システム技研の電動アクチュエータ ステップトップ®(形式:PRP)なら、 種口弁駆動に要求される分解能1/1000以下を満たし高精度で種口弁の制御が行えます。従来機種に比べて格段に製品コストが安く、しかも短納期です。また、重量も軽く、コンパクトであるため設置工事が容易です。システム構成もシンプルであり、既設のBM計(*4)の制御出力(開/閉の接点信号)をコンピュータバックアップ(形式:MXCB)を介してステップトップ®(形式:PRP)に接続するだけで、従来通りの種口弁制御が行えます。


(*1)従来機種と同じものにリプレースした場合の価格比です。単体価格、工事費、操作盤価格を含み、
実際の案件で計算した値です。詳しくはエム・システム技研までお問合せください。
(*2)従来の種口弁制御用電動アクチュエータの納期は数か月以上です。
ロータリ式 電動アクチュエータ「サーボトップ® 2(形式:PRP)」の標準納期は5日ですが、
ヨークやカップリング部などを合わせても1か月あれば十分です。
(*3)サイズも劇的に小さくなりました(本例では種口弁本体も含めて一式リプレースしました)。
(*4)B(Basis weight,坪量)、M(Moisture,水分)の頭文字です。
ゴミ焼却炉の給・排気ダンパ開度制御
ダンパの電動制御
空気圧式駆動のダンパを使う際は、計装用圧縮空気を作る空気源装置が必要です。しかも、空気源装置は大がかりであり、多額の設置費用がかかります。また、装置運転のため大電力を消費するうえに、作られた圧縮空気の5~10%は漏洩してエネルギーロスになります。手のかかるメンテナンス作業もかかすことができません。一方、電動アクチュエータ ステップトップ®(形式:PRP)を使ったエアダンパならこのような空気源装置は全く不要で、複雑なメンテナンス作業も要りません。ダンパの電動化により、ゴミ焼却プラントの設備費とランニングコストの大幅な低減が図れます。
(*5)エム・システム技研調べ
(*6)最大消費電力:180VA、待機電力:18VA この数値はエム・システム技研製サーボトップ®2
(形式:PRP)を使用した場合です。

可変エジェクター装置の蒸気圧制御
蒸気制御用電動アクチュエータ
可変エジェクター装置の駆動に空気圧式アクチュエータを使用すると装置が大がかりになり、空気圧配管の敷設など設置工事も大変です。一方、電動アクチュエータはコンパクトであり、電源と制御用信号(4〜20mA DC)を接続するだけでただちに使用できるため、可変エジェクター装置の駆動用として最適です。
発電用燃料電池のガス流量制御
天然ガスの流量制御
PAFC(リン酸形燃料電池)と呼ばれる大型の燃料電池は、数100kWの出力をもち、発電設備として用いられます。この燃料電池に使用するガスの流量制御にエム・システム技研の電動アクチュエータ ステップトップ®(形式:PSN1G)が採用されています。アクチュエータには高速動作が求められ、また厳しい周囲温度環境での使用にも耐える必要があります。ステップトップ®(形式:PSN1G)は開閉時間7.5秒/20mmの高速動作、使用温度範囲ー12~+66℃であり、このアプリケーションにおける要求仕様を十分に満たしています。


(*7)燃料電池(Fuel Cell)を何枚も積み重ね (stack) をしたものです。