エムエスツデー 2006年11月号

監視 操作ソフトSFDNのリプレース
(ソフトウェア編)
既設システムの監視 操作ソフト(形式:SFDN)からSCADALINX HMI(形式:SSDLX)へのリプレース方法として、前回はハードウェア編をご紹介しましたが、今回はソフトウェア編です。
従来からご利用いただいていたSFDN は、その前身であるOS2対応 監視 操作ソフト(形式:SFD)の後継機種であり、Windows-NT対応機種として1998年に発売しました。以後Windows2000にも対応し、累計700本以上の出荷実績をもつソフトウェアです。
一方、近年ご要望の多いWeb環境を利用した遠隔監視への対応や、エム・システム技研でも出荷実績が多いModbus I/O機器との接続など、新たな市場要求に応えるため、SCADALINX HMI が開発されました。
SCADALINX HMI は、SFDN の後継製品としてリプレース工事への対応にも配慮して設計されています。
SFDNプロジェクトコンバータ機能
SCADALINX HMI は、SFDN で作成したプロジェクトのバックアップデータを活用できるプロジェクトコンバータ機能をもっています。SFDN でシステム構築時に登録したタグ情報やアラームコメントなど、グラフィックデータと帳票設定を除くほとんどの部分が、プロジェクトコンバータ機能を使用することによって、SCADALINX HMI で引き継いで使用できます。
グラフィック画面作成に関してはSFDN では、GEN SKETCHという専用の作画ソフトが本体に付属していましたが、SCADALINX HMI では、jpeg や gif などの画像ファイルを汎用のソフトウェアで作成し背景画として使用します。そして、その背景画にスイッチやボタン、数値表示など、必要なオブジェクトを配置することにより、簡単に高画質のグラフィック画面を作成できるようになりました。帳票機能もできる限りSFDNで使用していたものと同じフォーマットになるよう心がけました。
ただし、SFDNではできなかった帳票上での簡易演算機能や、欠測時のエラー表示機能などを追加したことにより、新たに帳票内容に関する設定を行う必要があります。
また、SCADALINX HMI では、SFDN にはなかったタグデータのインポート/エクスポート機能をVer.3以降追加しました。この機能により、SCADALINX HMIで使用するタグ情報をMicrosoft Excelで加工することができ、エンジニアリング工数も大幅に短縮できるようになりました。
SFDNとSCADALINXの並列運転
前回もご紹介しましたが、SFDNとSCADALINX HMI は、同一のL-Bus上で並列運転できます。したがってネットワークの構成によっては、下位のMsysNet 機器のプログラムには、まったく変更を加えず、SCADALINX HMI を追加して並列運転を行い、ある一定の移行期間ののちにSFDNを撤去するなど、システムを稼働させたまま監視ソフトをリプレースすることも可能です。
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以上、2回にわたってSCADALINX HMI へのSFDN からのリプレース方法についてご紹介しました注)。
今後も、お客様からのご要望にお応えして機能の追加充実を図って参ります。どうぞご期待ください。
注)詳しくは、ご遠慮なくシステム技術部 までお問合せください。
システム技術部1課(本社)
TEL:06-6659-8227
システム技術部2課(関東支店)
TEL:03-5783-0511
*MsysNet、SCADALINX は、エム・システム技研の登録商標です。
【(株)エム・システム技研 システム技術部】