エムエスツデー 2008年12月号

Interface & Network News 2
No.27

HMI統合パッケージソフトウェア SCADALINXproへの
Webカメラ画像の取り込みについて

 エム・システム技研のHMI統合パッケージソフトウェアSCADALINXpro(形式:SSPRO4は、SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition)関連製品に分類されます。SCADAを日本語に訳すと設備監視・制御・データ収集になります。

 SCADALINXproの案件では、データによる設備監視に併せて、カメラで設備の映像を監視したいとのご要望をいただくことがあります。

 今回は、SCADALINXproによってWebカメラの画像を取り込む手法についてご紹介します。

SCADALINXproでWebカメラの画像を表示する方法

 監視画面上にWebカメラの画像を表示しますが、SCADALINXproで監視画面を表示するソフトウェアはSCADALINXpro Browserです。SCADALINXpro BrowserでWebカメラの画像を表示する方法は、ウェブブラウザでWebカメラの画像を表示する方法と類似しています。WebカメラのIPアドレスを指定して、指定したIPアドレスのHTMLファイルにアクセスすることによって、Webカメラの画像を表示します。

 Webカメラの画像を組み込んだ監視画面の例を図1に示します。ビニールハウスの出入り口を監視するために、監視画面の右下にWebカメラの画像を表示しています。

図1 Webカメラの画像を組み込んだ監視画面の例

監視画面を作成する

 監視画面を作成するにはSCADALINXpro Editorを使用し、作成した画面はSCADALINXpro Browserで表示します。

図2 画面を作成して表示 SCADALINXpro EditorにはHTMLファイルを表示するための部品として、ウェブブラウザコントロールがあります。画面にこの部品(ウェブブラウザコントロール)をドラッグ&ドロップで貼り付けることによって、監視画面を作成します。

 画面に貼り付けられるのは、ウェブブラウザコントロールだけではありません。文字や数字を一緒に表示したり、図形も並べて表示するなど、様々な画面部品を組み合わせた画面を作成することができます(図2)。

監視画面を表示する

 作成した監視画面をSCADALINXpro Browserを使って表示すれば監視画面が表示されます。ウェブブラウザコントロールを配置した場所に、Webカメラの画像は表示されます。

 エム・システム技研で動作確認済みのWebカメラ注1)の場合は、表示中の画面のボタンをクリックすることで、カメラの向きを変えることができます。このとき、WebカメラのCGI機能注2) を利用しています。

 以上のようにして、SCADALINXproで作成した監視画面上にWebカメラの画像を表示することができます。

 監視対象をWebカメラ画像を使ってリアルタイムに監視したい場面で、SCADALINXproがお役に立ちます。

本稿についての照会先:
(株)エム・システム技研
カスタマセンター システム技術グループ TEL:06-6659-8200

注1)現在、動作確認済みのWebカメラは、Panasonic製のBB-HCM371です。
注2)CGICommon Gateway Interface)機能:WebサーバがWebブラウザからの要求に応じて、プログラムを実行する機能です。

SCADALINXproは(株)エム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研カスタマセンター システム技術グループ】


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