2000年5月号


ホットライン日記

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Q 熱電対変換器の冷接点補償法および変換器の簡単な動作チェック法について教えてください。

A 熱電対変換器は、通 常JISの規準熱起電力表に基づいて調整されています。この規準熱起電力表では、基準接点(図1(a))の温度を0℃としています。しかし実際は、図1(b)に示すように基準接点の温度は変換器の入力端子部の温度であり、一般 に0℃ではありませんから、補正が必要です。エム・システム技研のカップル変換器(形式:JT、TCSなど)では、熱電対が接続されている端子の温度を正確に測定するために、冷接点(基準接点)用温度センサを端子密着形(図1(c))とし、測定した端子温度に対応する熱起電力を熱電対の起電力に加算することによって、0℃基準の温度に換算しています。
 mV発生器の出力を模擬入力して熱電対変換器の動作チェックを行う場合は、上記の理由により変換器の入力端子温度に対応する熱起電力を差し引いたmV値にする必要があります。もし、簡単な動作チェックということであれば、変換器の入力端子を短絡することにより、端子温度に対応する変換器出力が得られるので、その値を利用して模擬入力mV値を決めることが可能です。

 
Q 比率変換器の採用を検討しています。レシオ値とバイアス値を頻繁に設定し直す必要があるため、現場で簡単に設定できる変換器が欲しいのですが。

A 数値設定形の比率設定器(形式:MRTD)を用意しています。図2に示すように、レシオ値(0.10~3.99)とバイアス値(-99~+99%)は、3桁のペンプッシュ式サムロータリスイッチを使って設定します。なお、レシオの勾配の正負は、機種選定の際お選びいただけます。バッチ処理などのように、頻繁にレシオ値とバイアス値の設定を変える必要があるときに最適な比率変換器です。なお、そのほかにもレシオ値とバイアス値を前面 のボリュームで設定する比率変換器も用意しています。詳しくはホットラインまでお問い合わせください。

Q 測温抵抗体変換器の入力として、Pt100Ω入力には次の3種類がありますが、どういう違いがあるのですか。
1:JPt100(JIS'89)
2:Pt100(JIS'89)
3:Pt100(JIS'97、DIN、IEC)

A JPt100(JIS'89)は1981年に制定されたJISに適合するものであり、1989年に改訂されたとき、移行時の暫定
措置として残された日本独自の旧型センサです。Pt100(JIS'89)は1989年に世界標準に適合するように改訂されたセンサ、またPt100(JIS'97、DIN、IEC)は1997年に改訂された世界標準に適合するように再度改訂された規格に沿って製作されたセンサ(測温抵抗体)です。Pt100(JIS'89)とPt100(JIS'97、DIN、IEC)の大きな違いは使用温度範囲が広くなったことですが、温度-抵抗値特性も若干異なります(ただし、その差異は変換器の精度範囲内であり、実使用上に支障が出るものではありません)。それぞれの100℃における抵抗値は表1に掲げたとおりです。
 エム・システム技研では、温度に限らずいろいろな入力に対応する変換器を用意しています。MSS(エム・システム技研製品仕様書集)に記載のない各種の変換器、および標準仕様以外の特別 仕様の変換器についても、お気軽にお問い合わせください。


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