2000年7月号 | ||||||||||||
お客様訪問記
新潟県鳥屋野浄水場に導入されたMsysNetシステム | ||||||||||||
(株)エム・システム技研 東京営業部 システム技術グループ | ||||||||||||
新潟市水道局鳥屋野浄水場に“MsysNetシステム”製品が導入されたことは、すでに本誌1997年10月号でご紹介しました。導入当初は運転監視とデータ収集だけがその業務でしたが、その後、“ワンループコントローラ”などを追加し、一部の制御も行うようになりました。このシステムは、1999年度の追加工事をもって完成しました。これを機会に、鳥屋野浄水場を訪問し、花岡俊幸副場長、渡辺一幸様、山岸広信様にお話を伺いました。 [エム・システム技研、以下エムと略称] 今回のシステム導入の経緯についてお聞かせください。 [花岡] 鳥屋野浄水場には、1日8万トンの処理能力があります。この設備は2005年度まで使用し、その後、新しい浄水場ができるため、現在の浄水場設備は廃止される予定です。したがって、整備の更新にあたっては最小限の費用で済ませたかったわけです。各社の監視・ロガーシステムを検討した結果、エム・システム技研の“MsysNetシステム”製品は、自分たちでシステム構築ができるということなので、導入することにしました。 [渡辺]結果としては、盤の改造からシステム構築、監視画面の作成まで、ほとんどのことを鳥屋野浄水場のスタッフだけで行いました。そのため、費用はその分少なくて済みました。しかし、改造を進める過程で、「あれもやりたい」、「これもやりたい」と、要求が次から次と出て、機能的には当初の計画をはるかに上回ってしまいました。その結果、機材購入の費用は予定より増えてしまいました。 [エム]完成したシステムの概要を教えてください。 [渡辺]システム構成は図1に示すようになっています。沈殿池設備、ろ過池設備、排水処理設備、特高変電所設備など、場内の各設備から各種信号を集め、設備の監視とデータ収集を行い、日報や月報を自動作成しています。さらに、“ワンループコントローラ(形式:ABE)”や“DCSユニット(形式:SMA)”を使用して、凝集剤(PAC)注入制御、後塩処理制御、急速ろ過池の流量制御やろ速演算制御を行っています(図4、図5)。 [山岸]監視用のコンソール“オペレーターズユニット(形式:OPU)”は2箇所に設置し、合計3台使用しています(図2、3)。このほかに、メンテナンス用パソコンをネットワークに接続しています。 [エム]“MsysNetシステム”製品を機器単品として購入され、各機器へのソフト設定や全システムの構築を浄水場のスタッフの方々だけでなさったそうですが、そのご感想をお聞かせください。 [山岸]自分たちで行うことで、作業としては大変でしたが、自分たちの技術レベルが向上し、実際の制御方法についても勉強になりました。 [渡辺]従来のシステムのように、重電メーカーに任せたときとの費用の比較はしていませんが、外注のための人件費が発生していないので、その分、安くできたと思います。 [花岡]エム・システム技研の研修を受けるなどして、スタッフの技術向上を図っていますが、やはり作業できる人が限られてしまいます。そのため、スタッフを異動しにくいというようなこともあります。 [エム]お忙しいところ、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。■ 本システムについての照会先: (株)エム・システム技研 東京営業部 システム営業技術グループ TEL.045-451-6060 FAX.045-451-6180 *MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。
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