2001年3月号 | |||||||||
計装豆知識イオン電極のはなし | |||||||||
E=E 0+(2.303RT/nF )log a…(1) E 0:基準電位、R:気体定数、F:ファラデー定数、n:測定イオンの価数、T:測定時の絶対温度、a:イオンの活量注) 測定対象のイオンの価数nが+1で、温度が25℃の場合、式(1)に数値を代入して計算すると、次式が得られます。 E=E 0+59.16×log(a)…(2) 式(2)から分かるように、測定対象イオンの活量が10倍になると、電極電位は59.16mV増加します。イオン濃度と電極電位の関係の一例を図1に示します。 イオン電極による測定は図2に示すような構成で行われ、測定するにはイオン電極と対になる比較電極が必要です。これらを一体にしたのが図3に示すイオン複合電極です。 イオン電極は、そのまま被測定液に入れれば測定できるものではなく、まず標準液と専用のイオン濃度計(測定回路)を用いて校正を行っておく必要があります。校正後は、被測定液にイオン電極を入れ、同じイオン濃度計を用いてイオン濃度を直読して、測定することができます。■ 注)活量:イオンの活量(a)とイオン濃度(c)との間には、a=f cの関係があります。ここにf は活量係数と呼ばれ、低濃度では1ですが、高濃度になるほど、イオンの相互干渉のため、小さい値をとります。
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