2001年3月号

Application Note ーこんな使い方がありますー

 
電電ポジショナ(形式:MEXーF)
 今回も、前回に引き続き電電ポジショナを取り上げ、エム・システム技研の数ある電電ポジショナの中から、高機能電電ポジショナ(形式:MEX-F)をご紹介します。
 図1はMEX-Fの前面パネルを、また図2はその外観と仕様を示します。MEX-Fには、ほかの電電ポジショナにない、いろいろな機能が付加されています。それらの付加機能について、以下に説明します。
 ●入力断時のモード設定
 (機能切換スイッチ付きの場合)
 入力信号線の断線などで入力が異常に低下した場合、電動モータを全閉位置、全開位置、あるいは異常発生時位置のいずれで停止させるかを設定できます。どの位置にするかは、全システムを検討したうえで最も安全な条件を選んでください。それぞれの設定は、変換器前面のディップスイッチ(図1の⑧)で行います。
 ●正/逆動作切換、アンサバック正/逆動作切換の設定
 (機能切換スイッチ付きの場合)
 入力信号に対する電動モータの回転方向を、正動作、逆動作のどちらかに設定できます。同じくアンサバック信号も、正動作、逆動作のどちらかに設定できます。これらの設定も、変換器前面のディップスイッチ(図1の⑧)で行います。
 ●電子リミット
 (機能切換スイッチ付きの場合)
 通常、電動モータの全閉、全開時の停止位置は、機械的なリミットスイッチを用いて決めています。停止位置を変えたいときは、リミットスイッチの取付け位置の調整が必要ですが、これを電気的に行うのが電子リミット機能です。全閉側を調整する電子リミットゼロ調整と、全開側を調整する電子リミットスパン調整があり、いずれも変換器前面のトリマ(図1の⑥、⑦)で簡単に調整できます。
 ●開度指示計(注文時ご指定)
 変換器前面のデジタル指示計(図1の①)に、現在の開度が0.0~100.0%で表示されます。電電ポジショナで駆動されるバルブやダンパは、通常、配管やダクトに取付けられているため、現場での開度確認が困難な場合が往々にしてあります。その点、計器前面に開度指示があれば、容易に現在の開度を確認できます。もちろん、ほかの電電ポジショナと同様に、アンサバック信号も出力されるため、遠隔監視装置にも開度表示が可能です。
 ●ブレーキ機能(注文時ご指定)
 操作端である電動モータを任意の位置で停止させるとき、単に電動モータへの通電を止めるだけでは慣性が働き、電動モータは行き過ぎてしまいます。これは、慣性力の大きい大形の電動モータほど顕著に生じます。行き過ぎ量が大きいと、電電ポジショナは行き過ぎ量を補正するため逆回転指令を出し、結果的には行ったり来たりを繰り返し(ハンチングし)電動モータの寿命を縮めることになります。MEX-Fでは、この行き過ぎ量を極力小さく抑えるために、停止時には単に通電を止めるだけでなく、モータコイルに直流を印加して電気的にブレーキをかけています。
 MEX-Fでは、機械的な調整機構を極力電子化し、現場での調整が簡単に短時間で済むように配慮されています。また、電子化ならではの機能を満載した大変便利な電電ポジショナです。電動モータの位置制御をお考えの際は、ぜひMEX-Fをご検討ください。 ■
 【(株)エム・システム技研 広報室】
 
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