2001年6月号 | ||||||||||
MSデータロガー(1)
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(株)エム・システム技研 商品統括部 | ||||||||||
●シリーズの位置づけ MSデータロガーシリーズの目的は、扱いが簡単で、かつ最新のニーズに対応して、必要にして充分な機能を発揮するデータロガーの各種ソリューションをユーザー各位にご提供することです。そして、その基盤とするところは、オープンフィールドネットワーク対応のリモートI/O製品です。発売当初は、R1Mシリーズが中心になりますが、順次レパートリを充実して行く予定です(本誌2001年4月号の「リモートI/O製品の現状と将来」参照)。これらの製品に、下記の新規開発製品を加えることによって、データロガーシステムの構成部品一式をご提供することが可能になります。 ①ネットワークを統合するためのゲートウェイ(製品仮称:「Modbus変換ユニット」、2001年7月1日発売予定) ②ロガー(SCADA/HMI)用ソフトウェア(2001年7月1日発売予定) ③フィールドにおけるデータの加工や蓄積、テレメータリング機能を制御するユニット(製品仮称:「フィールドデータロガー」、2001年末発売予定)。 これらの部品から構成されたシステムの機能概念を図1に示します。 ●シンプルなシステム構成 基本的なシステムは、プロセス入出力インタフェース用のリモートI/O機器と、ロガー用ソフトウェアを搭載したパソコンによって構成されます。両者は、1階層(ModbusRTU-RS-485)、もしくはゲートウェイを介した2階層(ModbusRTU-RS-485、およびModbusTCP/IP-Ethernet)のオープンフィールドネットワークを介して接続されます。 ●スケーラブルシステム 入出力点数に応じ、小規模(数点)から大規模(数千点)に至るシステムにフレキシブルに対応します(図2~4参照)。さらに、収集したデータに対して高度な演算、加工が必要な場合は、「フィールドデータロガー」にその処理を担当させます(図5参照)。 なお、「フィールドデータロガー」は、(一般電話回線やWebを利用したテレメータリングによる)遠隔地のデータ収集から現場で蓄積したデータの遠隔サービスに至るまで幅広い対応が可能です(図5参照)。 ●ロガー用ソフトウェアの充実 パソコンに搭載するロガー用のソフトウェア(SCADAソフト)としては、小規模点数に対応するシンプルな機能の製品と、小~大規模点数に対応する高機能な製品を用意し、ユーザー各位の利用目的に応じて選択、ご使用いただくことが可能です。 具体的には、前者はPCレコーダソフト(形式:MSR32)に帳票作成用ソフトを付加した製品であり、後者については、汎用SCADA/HMIソフトウェア「CITECT 5」注)を導入し、エム・システム技研から販売します。 ●簡単エンジニアリング MSデータロガーシリーズは、システム設計ならびにハードウェア、ソフトウェアの構築をすべてユーザーに行っていただくことを前提としています。そのために、とくにソフトウェアについては各種のツールをエム・システム技研で用意し、ユーザーにおけるエンジニアリング工数の削減をバックアップします。 前述した「CITECT 5」は、SCADA/HMI用パッケージソフトとして世界的に定評のある製品です。エム・システム技研は、これに対して独自のI/O機器用コンフィグレータソフト、ならびにロガー用アプリケーションをサポートするための特別なサンプルソフトを添付することによって、さらにエンジニアリング性の向上を図っています。 E-mail:murakami@m-system.co.jp ■ 注)「CITECT 5」はオーストラリア・シーアイテクノロジー社が開発したSCADA/HMIソフトウェアです。なお、日本における販売総代理店は富士電機インスツルメンツ(株)です。 *MSデータロガーは商標登録出願中、MsysNet、テレロガーはエム・システム技研の登録商標です。 |
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