2001年9月号

リモートI/O R5シリーズ(2)

(株)エム・システム技研 商品統括部
 
 本誌先月号で、リモートI/O 「R5シリーズ」の製品概要と特長についてご紹介しました。今月号では、引き続きR5シリーズの主な仕様とアプリケーション例についてご紹介します。

2.R5シリーズの主な仕様
 前回ご紹介したように、R5シリーズはベース部、電源モジュール、通信モジュール、およびI/Oモジュールの組み合わせによりユニットが構成されます(図1参照)。
 以下に、これら構成モジュールの主な仕様と価格を示します。
 (A)ベース部
 電源、通信、I/Oの各モジュールを取り付けるためのベースです。二重化電源用の増設電源モジュール用ベースを連結することもできます(表1、図2参照)。
 (B)電源モジュール
 通信モジュール、I/Oモジュールの動作のために必要な内部電源ならびに接点入出力用の駆動電源を供給電源から作ります。二重化電源用として、1台増設することもできます(表2参照)。
 (C)通信モジュール
 DeviceNetをはじめとする各種のオープンフィールドネットワークに対応する通信機能をもちます。二重化による冗長化構成も可能です(表3、図3参照)。
 (D)I/Oモジュール
 各種アナログ入力/出力用のモジュールです。各モジュールには、通信の二重化対応モデルもあります(表4、図4、図5参照)。
 ●主な仕様(直流電圧入力モジュールの例)
 入力レンジ:
DC-1~+1 V
DC 0~1 V
低レンジ入力
DC -10~+10 V
DC-5~+5 V
DC 0~10 V
DC 0~5 V
DC 1~5 V
高レンジ入力
 入力精度:0.05 %
 温度係数:±0.015 %/℃
 応答時間:0.5 s以下(0→90 %)
 絶縁抵抗:
  入力1-入力2-内部電源間
  100 MΩ以上/DC 500 V
 耐電圧:
  入力1-入力2-内部電源間
  AC 500 V 1分間
  供給電源-FG(フレームグランド)間(電源モジュールにて絶縁)
  AC 2000 V 1分間

3.R5シリーズのアプリケーション例
 本誌2001年4月号でご紹介したように、リモートI/Oの用途は、①PLCやDCS用のI/O装置、②PC(パソコン)用のI/O装置に大別されます。それぞれの代表的な応用例を図6および図7に示します。図6は、DCSのI/O装置としてDeviceNet通信対応のR5シリーズが用いられた例です。ここでは、通信の信頼性を向上させるために、2系統のDeviceNetが布設され、通信モジュールを二重化したR5シリーズが接続されています。通信の二重化に対応したモデルが用いられた例です。
 また図7は、R5シリーズをエム・システム技研のMSデータロガー(本誌2001年6月号~8月号参照)のI/O装置として用いた例です。ここではEthernet通信対応のR5シリーズがModbus通信対応のR1Mシリーズとともに用いられています。

お わ り に
 オープンフィールドネットワークの普及と製品の低価格化により、これからはリモートI/Oがますます多用される時代になると予測されます。
 R5シリーズは、リモートI/O時代をリードするエム・システム技研の主力機種として開発した新製品です。発売当初は本稿でご紹介した内容でスタートしますが、今後は対応ネットワークの種類やI/O機種の拡充、さらにR5シリーズをベースとした新機能製品への展開など、様々な製品構想を企画中です。読者の皆様におかれても、R5シリーズをはじめ、その他のリモートI/O関連製品に対するご要望やご意見がございましたら、ぜひエム・システム技研までお寄せください。
E-mail:murakami@m-system.co.jp ■

MSデータロガーは商標登録出願中です。

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