2001年9月号 | ||||||||||||
PCスペック形 ユニバーサル入力変換器
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(株)エム・システム技研 開発部 | ||||||||||||
直流電圧、直流電流、熱電対、測温抵抗体、ポテンショメータ、以上5種類の入力仕様、また直流電圧、直流電流の2種類の出力仕様があり、工場出荷時に選択・設定するため、ご注文時に入出力仕様をご指定いただくことになっています。しかし、後述のコンフィギュレータをご使用いただくことで、現場にて入出力仕様の変更が可能です。熱電対と測温抵抗体については、規格化されている主要なセンサについて、標準で対応しています。そのほか、お客様のご指定により、起電力や抵抗値が規格化されていないような熱電対、測温抵抗体にも対応可能です(詳細については、お問合せください)。また、直流入力とポテンショメータ入力については、100点の折れ線によるリニアライザ機能も有しています。 (2)Modbus通信(M2XUMの場合) M2XUMには、標準38.4kbpsのシリアルインタフェース(RS-485)上のModbusに対応する通信機能があり、Modbus経由でアナログ入力のモニタやアナログ出力値のマニュアル設定などの操作が行えます(Modbusの概要については、本誌1999年11月号の「計装豆知識」をご参照ください)。 アドレスを設定することにより、同一の通信線に15台まで接続可能です。また、Modbusプロトコル対応ドライバを有する市販の監視・操作ソフト(たとえば富士電機インスツルメンツ社製「CITECT」)を用いることにより、Windows上で、簡単にユーザーインタフェースの作成が可能です。M2XUMが対応するModbusプロトコルの詳細については「Modbusプロトコル概説書(NM-5650)」をご参照ください。 (3)変換器の設定が容易 ●Windowsで設定可能(設定にはJXコンフィギュレータ接続キット(形式:JXCON、別売品)が必要です) 入出力の設定が多岐にわたるため、Windowsパソコン用の設定ソフト(JXCON)を用意しています。このコンフィギュレータはWindows上で動作し、専用のケーブルによってパソコンとM2XU、M2XUMを接続し、PCへの設定値の読み込みや変換器の設定変更を行います。Windowsの画面上にて操作を行いますので、設定可能な機能や、設定値や設定可能範囲などが見渡せます。したがって、専用コントローラに比べて、変換器の状態が把握しやすく、設定が容易に行えます。また、出力のゼロ、スパンについては、前面のスイッチによっても調整可能です。 そのほか、JXCONでは、ユーザー指定用の温度変換テーブルも用意しています。これを使うことによって、Windows上で熱電対や測温抵抗体の温度変換テーブルを、ユーザーがご希望に応じて変更できます。 ●Modbusから設定変更が可能 Modbus経由にて設定変更が行えるため、一度に複数の変換器に対する設定変更が可能です。Modbusのアドレスや終端抵抗の有無については、変換器前面のロータリスイッチとジャンパで切り替えができるため、変換器を取り外すことなく設定可能です。 (4)みにまるシリーズの予備品として最適(M2XUの場合) M2XUのソケットのピン配置はM2VS、M2TS、M2RS、M2MS、M2XV、M2XT、M2XR、M2XM、M2XFの9機種を念頭に設計しています。したがってコンフィグレーションしていただければ、配線を変更することなく、そのまま置き換え可能です(ただしM2TS、M2XTとの置き換えの場合には、熱電対の冷接点補償素子(CJM)の入れ替えが必要です)。 (5)海外で使用可能 ●海外規格(CEマーキング適合(認証済)、ULノンインセンディブ規格適合(申請中)) 海外規格に適合しているため、ヨーロッパでもご使用いただけます。 ●AC電源 AC100~240Vに対して一仕様で対応(ワールド電源) 海外に輸出する場合など、AC電源の電源電圧が変わる場合でも、問題なく動作します。ほかに、DC110Vの仕様も用意しています。
まず、入力レンジ切替用のディップスイッチを適切に合わせ、パソコンとM2XU、M2XUMをJXCONに付属しているPCスペック形変換器専用ケーブルにて接続します。次に、Windows上でJXCONを実行し、変換器の設定情報を取得するためアップロードを行い、JXCONの表示に従って設定を行い、仕様を決定します。あとは、JXCONにてダウンロードを行うことによって、仕様が変換器にセットされ、希望する仕様の変換器に変更することができます。
みにまるシリーズに今回追加されたユニバーサル入力変換器M2XU、M2XUMをどうぞご活用ください。■ *みにまるは商標登録出願中です。 |
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