2001年11月号

リモートI/O R1シリーズの拡充

(株)エム・システム技研 商品統括部
 
は じ め に
 R1シリーズは、当初PCレコーダ用の入出力ユニット(形式:R1M)として発売しましたが、Modbus通信に対応する汎用リモートI/O装置としても、様々な用途に使用されています。エム・システム技研のパソコンデータロガーシステムの新製品「MSデータロガー」用の標準I/O装置としても、R1Mを採用しています(本誌2001年5月号~7月号「MSデータロガー(1)~(3)」参照)。
 また、R1シリーズは、当初より上記のModbus通信対応の製品のみならず、他の各種オープンフィールドネットワーク通信に対応するリモートI/O製品シリーズとして展開することを予定して、開発に着手していました。そしてこのたび、CC-Link通信対応製品(CC-Link用マルチアナログ入力ユニット 形式:R1C)、およびDeviceNet通信対応製品(DeviceNet用リモートI/O 形式:R1D)を新たに開発しました。本稿では、新製品であるR1CとR1Dを含めたR1シリーズの製品概要と、将来構想についてご紹介します。

1.リモートI/O R1シリーズの特長
 在来機種であるR1Mを含め、R1シリーズに共通する製品の特長を、改めて以下に列挙します。
 ①コンパクト、軽量設計
 小形の壁掛け盤やケースにも取付け可能なように、極力コンパクト、軽量設計になっています(図1参照)。したがって、現場での分散設置が前提となるリモートI/Oでは、たいへん有利です。設置は、DINレール方式によるワンタッチ取付けです(ネジによる取付けも可能)。
 ②大きなコストメリット
 アナログ入力ユニットは、信号変換機能および入力-出力-電源間の絶縁機能が付いた、1ユニット当たり16chもしくは8chのマルチ(多点)入力仕様です。アナログ1ch当たりのコストとしては大変割安になります。
 ③簡単設定
 測定レンジの設定(1ch毎に独立してレンジ設定が可能)やバーンアウト機能の指定などは、専用のコンフィギュレータソフト(形式:R1CON)を用い、パソコン上から簡単に行えます。同時に、R1CONによってネットワーク通信の各種パラメータの設定も一括して行えます。
 ④豊富なモデルバリエーション
 アナログ入力ユニットとして、直流・熱電対用モデル、測温抵抗体・ポテンショメータ入力用モデルを用意しています。また、接点入力ユニット、および接点出力ユニットも用意しています。対応する通信ネットワークとしては、Modbusのほかに、CC-Link、DeviceNetが新たに加わりました。これらのバリエーションと主な仕様の一覧を表1に示します。

2.CC-Link用R1C、DeviceNet用R1D
 CC-Linkは、FAの分野では我が国で最も普及率が高いオープンフィールドネットワークといえます。表2にCC-Linkの主な仕様を示します。R1CはCC-Linkのネットワーク上で、スレーブとして接続することができます(4ノード占有)。伝送速度は、表2中に示したすべての値に設定可能です。図2に、R1CをPLCのリモートI/O装置として使用した応用例を示します。
 次に、DeviceNetは半導体業界を中心として、その他FAおよびPAの分野でも急速に普及率が高まっているフィールドネットワークです。表3にDeviceNetの主な仕様を示します。R1DはDeviceNetのネットワーク上でスレーブとして接続することができます(1ノード占有)。伝送速度は、表3中に示したすべての値に設定可能です。アプリケーションとしては、R1Cと同様、PLCのほかDeviceNet対応の各種マスタ機器用のリモートI/Oとして広く使用できます。

お わ り に(将来構想)
 今後も、R1シリーズについては、お客様のニーズをお聞きしながら対応ネットワークの種類や入出力信号の種類を拡充して行く予定です。また、Modbus対応のR1Mについては、熱電対入力8点の姉妹機(仮形式:R2M、図3参照)を開発中です。R2MはR1Mよりさらにコンパクトであり、お求めやすい価格を設定しています。R2Mの詳細については、今後、稿を改めてご紹介させていただく予定です。
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